人気ブログランキング |
タグ:空 ( 179 ) タグの人気記事
繋ぐもの
e0087225_252982.jpg
 電話をしてきたのは久しく顔を合わせていない友人だった。近況の報告から話し始めたのだが、本題は彼の見てきた風景の事だった。
 数年前の酉年、年賀状に南国の飛行場の風景を描き、飛行機の尾翼に鶏のマークを入れた事があった。報道に携わる仕事に就く彼は、最近南鳥島へ取材で訪れる機会を得て、日本から南へ千km余りの距離を飛行機で飛び越えた。降り立った小さな飛行場で見た風景を見て私の絵を思い起こしたというのだ。
 記憶を掘り返してみると、その絵を描いた時に思い浮かべたイメージは南太平洋の小さな環礁に作られた飛行場だった。広い海に点在する島々を巡るアイランドホッパーと呼ばれる双発のプロペラ機は、焼け付くような太陽の下に降り立ち、機体に備え付けられた階段を下りると遠く離れた空港施設までは椰子の小さな木陰しか陽を遮る物はなかった。
 降り立った国は違うが、それぞれ太平洋の小さな小島に作られた滑走路で強烈に焼き付いた風景は、一枚の絵を介して一つの感覚を共有する事ができたのだ。そしてそれを知らせてくれた友人の気持ちが何だかとてもありがたかった。



↑ポチッとよろしく。
by marshM | 2010-01-15 23:59 |
子供天国大人天国
e0087225_143160.jpg 買い出しついでにショッピングモールの大きな模型屋に寄ってきた。都内の模型専門店にも引けを取らないくらいの品揃えを持つその模型屋は、目的もなしにふらっと訪れると時間がいくらあっても足りない。いつも携帯で呼び出してもらったり、直接呼びに来てもらうカミさんが、玉手箱の煙に見えるような気がする。
 そんな模型屋、大きいのから小さいのまでガタイの大きさが異なる様々な少年が入り浸っている店、もしこの店に喫茶室と喫煙室があって夕方からはビールが飲めたりしたら確実に廃人が毎週数人生まれるだろうな、などと想像してみる。「お父さん、会社が休みの日は家で休む日なんじゃないの?」なんて非難されつつ足繁く通う大きな子供たち。
 しかし、そう言えばその店の隣にあった貸し工作室は、プラモデルも作れる工具が何でも揃った便利な場所だったのに、人が入っている気配があまりしないうちにつぶれてしまった。喫茶とビールがポイントなのか、作る時は自分の部屋という事なのか、解釈は色々だが世の中簡単には儲からない、ということだろうか。



↑ポチッとよろしく。
by marshM | 2010-01-08 23:59 |
大晦日という日常
e0087225_1705138.jpg
 一年の締めくくりは朝から飲んだくれていようと考えていたのに、いざお日様の光の下に立ってみればそんな不健全な考えはどこかへ吹き飛んでしまう。コーヒーとパイプでのんびり読書に変更となった。
 午後から足りない物をスクーターで買い出しにでると、北風がピリピリと心地よい。年の瀬もここまで押し詰まるとどこもかしこものんびりムードだ。強い風が大気のチリを吹き飛ばし、空の青は何処までも青く雲の白はまぶしいくらいに白い。
 一回りして戻るとちょうど厨房のおせちの支度も出来上がったようだ。日も傾いてやっと飲みの時間がやってきた。

 今年一年もこのブログにおつきあいいただきありがとうございました。
 2005年の9月からはじめたこのブログ、5年目に入ってそろそろマンネリも出てきました。
 来年は少し趣向を変えていこうと考えていますので、変わらずおつきあいください。
 良いお年を。


↑ポチッとよろしく。
by marshM | 2009-12-31 17:12 |
例年の冬
e0087225_116755.jpg 例年晴れ渡った正月は風が出ない限りポカポカと暖かな陽気である事が多い。この日曜日も日差しが暖かくいつもの格好で体を動かすと汗ばむような一日だった。日が暮れてもそれほど寒くならないと感じていたら雨が降り出した。海寄りの暖かな風が入っていたようだ。
 いつの間にか新芽を出した居間の熱帯観葉植物にとっては、暖かな冬が嬉しいのだろうか。いくら暖かいと言ってもまだ12月である。冬至は過ぎたが冬の寒さはこれからが本番だ。横浜では決まって雪が降るのは1月から2月にかけて。今年の冬が寒いのか暖かいのか、これからが正念場だ。



↑ポチッとよろしく。
by marshM | 2009-12-27 23:59 |
地球の光
e0087225_153162.jpg
 以前から常々思っていた事なのだが、新月から満ち始めた、もしくは新月直前の細い月は、太陽の光が当たっている明るい部分だけでなく、普段は見えない影の部分がうっすらと丸く浮かび上がって見える事がある。それを昨日200mmのレンズで撮影してハッキリ確認する事が出来た。
 この影になっているところが目に見える現象、太陽の光が地球に反射し月に届き、それが月の影の部分を照らし出して我々の目に見えるらしい。そこでこれはどういう事かと考えてみる。
 例えば満月の夜、月に反射した光は我々の街に降り注ぎ、そこにある物にくっきりとした影を形作る。それと同じ事が月の上で起こっている、と言う事なのだろう。夜に入った月の大地に立ち、まん丸で青く輝く地球が自分の影を落とすところを想像すると、なんだか不思議な気分になる。



↑ポチッとよろしく。

月の写真を見る
by marshM | 2009-12-20 23:59 |
冬の日差し
e0087225_2404045.jpg ここ数日やっと冬らしくなってきた。自転車に毛の生えたようなスピードしか出ないスクーターでもマフラーと手袋無しでは体が冷えて凍えてくる。
 ベランダが南東に向いているうちの長屋は、洗濯物にすっかり低くなった太陽の恩恵を預かろうと思うと早い時間に乾さなくてはならない。昼を回ると庭が建物の陰に入ってしまうのだ。それでも角部屋だから二階の西側はギリギリまで太陽の光が入る。夏はカーテンを開けておくと地獄のように暑いが冬は空さえ晴れていれば暖かく気持ちがよい。
 猫と一緒に観葉植物ひとそろいを従えて毎日陽の当たる部屋を点々と移動して居心地の良い場所にゴロゴロしていたいが、仕事部屋の機材を動かすわけにはいかないのでままならない。高性能なブックパソコンを手に入れれば庭ででも仕事が出来るかもしれない、などと妄想を繰り広げる穏やかな冬の午後。



↑ポチッとよろしく。
by marshM | 2009-12-15 23:59 |
情報観測
e0087225_011355.jpg
 嵐が去ったあと、獅子座流星群が予想される夜空は6割ほどの晴れ間を見せた。しかし、あの大出現の年と比べればやはり数が少ないらしく、光害の多い横浜からはなかなか流れ星をみる事は出来ない。
 Twitterをはじめるようになってから、親しいパイプ作家の近況も見られればいいのにと思い彼のサイトをチェックしてみると、隅の方にFacebookのアイコンがあるのを見つけた。facebookはMixiのようなSNSだが全世界の人がアクセスしている。少しびびりつつ登録して彼に友人申請すると快く受けてくれた。
 最初の友人登録がイタリア人だと、つぶやきもせめて英語で書いた方がいいのかとか、ここはパイプの話題に限った方がいいのかとか、いらぬ事に頭を悩ませているうちにパイプ作家と早々に見つけた日本の友人から色んな話題が流星のように画面に現れる。
 しばらくは初めての流星観測のように「あっ!流れた!」と星の数の情報を眺めて慣れるとしよう。流星観測だと慣れたあとは時間・色・方向・流れた方向・長さ・痕のあるなしを報告するのだが、情報のエキスパートへの道はまだ長い。



↑ポチッとよろしく。
by marshM | 2009-11-14 23:59 |
忘れ去られるもの
e0087225_010796.jpg 日が暮れてから小さな庭に置いてある椅子に座って月を見上げると、いつの間にか秋も深まって虫の音色が聞こえない事に気がつく。そこにある物に気がつくのはたやすいが、いつの間にか消えてしまった物に気がつく事は難しい。



↑ポチッとよろしく。
by marshM | 2009-11-05 23:59 |
秋雨
e0087225_0361244.jpg 先日の日曜日は朝から雨がそぼ降る、一足早く冬が来たような一日だった。まだ10月だというのに暖房が欲しくなり、長袖Tシャツでは我慢できずにカーディガンを羽織った。猫もホットカーペットの上で丸くなる。
 秋の日曜日のイメージと言えば他より高い層に絹雲が浮かぶ青い空。心地よく暖かい日差し、どこか頼りなく涼しい日陰、煙る夕日。頭の中の秋は極めて晴天率が良いのだが、そう言えば秋雨前線とか秋の長雨という言葉もある。一雨ごとに夏が近づいたように一雨ごとに冬も近づいてくるのだ。
 週末が明けても強く降る雨。風も強くなってきたと窓の外を見ていたらTwitterで台風接近を知る。毎日晴れが続く農業シミュレートゲームのようなヴァーチャルな世界にかまけてばかりいてはいけない、と警告をもらったような気がした。


↑ポチッとよろしく。
by marshM | 2009-10-26 23:59 |
届かぬ光
e0087225_126562.jpg
 オリオン座流星群が来ている。今年は月が出ていないので好条件な上に数十年ぶりの当たり年らしい。そう聞いてここ数日夜中に空を見上げているのだが、流れ星は一つも見る事が出来ない。
 稲光や流星、普段見る事が出来ず空のどこかで一瞬だけ輝く光にとても心を惹かれる。これは子供の頃から変わらない。飛行機の上でさえ夜空と眼下の雲を凝視し続けるくらいだから、オーロラなど見に行った日には風邪を引くまで凍てつく荒野に立ち続けるかもしれない。
 最近までかけていた度の強い眼鏡を持ち出して庭に立つと、オリオン座の中にある星雲までかすかに認める事が出来るが、それでもタイミングが合わないのか流れ星を見つける事は出来なかった。足下にはいつの間にか野良猫がよってきて、何かうまいものにありつけないか顔色をうかがっている。期待を持たせてもかわいそうなので早々に部屋へと引き上げた。


↑ポチッとよろしく。
by marshM | 2009-10-20 23:59 |