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Riley Elf mkIII
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 うちの車(正確にはうちのカミさんの車)は年代物である。1967年に初登録されているから、私と同い年か少し長生きしている計算になる。車にとって40年弱と言えばかなりの高齢である。当然の事ながら錆は浮くしあちこち不具合が出てくる。メンテナンス費用が買った金額と同じぐらいかかっていると言っても過言ではない。
 40年前の車は作りが単純である。ボンネットを開けるとエンジンルームはスカスカ。キーレスエントリーやパワーウインドウ、パワーステアリングはもちろんの事、エアコンでさえ付いていない。真夏は汗だくになりながら走り、真冬は手袋をしてステアリングを握る。
 とは言え暖房が付いていないわけではない。エンジンの冷却水を利用したヒーターが付いている。寒くなるとエンジンルームのコックを開け、センターメーター下のスイッチを右に一杯に回し、足下の選挙投票箱の様な物体の蓋を開ければ、エンジンから伝わってきた温風が出てくるしくみ。
 ボンネットを開けてコックを開くのが面倒くさくて今季はまだ使っていなかったヒーターだが、昨夜はあまりの寒さに全開にして走り出した。が、いっこうに暖かい空気は出てこない。スイッチ類がアナログ的なためにどっちに回せば「ON」なのか、どっちにひけば「開」なのかよくわからない。信号待ちの間にもボンネットを開けてバルブの調整。やっと暖かくなってきた頃には窓は曇り視界は悪く、既に家の駐車場の中なんて有様。
 でも憎めないやつなんだ。駐車場でひときわ小さな体の割にがっしりとした風格を併せ持った姿で我々を待っているのを見ると、うん、やっぱりうちの車が一番、となるのである。
by marshM | 2005-12-04 16:04 |
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