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時の満ち引き
e0087225_05511100.jpg 毎日通勤で目に付く風景に近所の川がある。この川、海が近いせいで潮の満ち引きに影響されてその時々でまったく違った風景になる。特に私の目をひきつけてやまないのは、満潮時遊歩道を越えて水面が上がり、安全柵の天辺まで水没してしまう景色だ。
 人間のためにある施設が水の中に沈んでいるというのはある種退廃的な心象を呼び起こす。古代遺跡や温暖化した未来世界の姿が脳裏に浮かぶのだ。そんな脳内トリップを日が沈むまで佇んで続けたい誘惑を振り切って通勤路に戻る。輝ける未来のために立ち止まってはいられないのだ。
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by marshM | 2011-12-06 23:59 |
波のまにまに
e0087225_1372593.jpg しかし、創造することというものには波がある。出てくるときはポロポロ出てくるのに出てこないときはまったく出てこない。昼下がりのパチンコ台のようなものだ。打ち止めにされてもそれはそれで困りものなのだが。
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by marshM | 2011-11-30 01:57 |
伸縮自在にあらず
e0087225_1402133.jpg 自慢するほどでもないが、私は大食いである。常々、ちまちま食べていたのでは彼の美食大国イタリアのフルコースを完食することはできないと日々の精進を欠かさなかった。なにせアンティパストから肉である。プリモピアットにパスタかリゾット、セコンドでガッツリと肉か魚、ドルチェはたっぷり山盛りなのだ。ざるそば一枚で満足していたらイタリア人には勝てないのだ。
 そして、いざイタリアに行って確かにイタリア料理の醍醐味を楽しんだ。これでもかというくらいに楽しんだ。その結果が目も当てられない体重増加。それはそうである。若い頃ならいざ知らず、年とともに新陳代謝が落ちてくれば、無茶振りはそのまま体に響いてくるのだ。
 最近意識して食事の時には少な目を目指している。毎回の食事量を少なくすればその分胃が縮まり、満腹感が早く訪れる。余分なカロリーを取らなくてすむという算段だ。それでもやはり、再度イタリアにいくことがあれば限界に挑戦とばかりに食べまくるに違いない。それだけイタリアの食には魅力があるのだ。だがそのためにまた胃を鍛えなくてはなどとは考えない。いざとなればシチリアワインと生ハムとフォルマッジオのパニーノがあればとりあえずは満足なのだから。
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by marshM | 2011-11-26 23:59 |
地下鉄の出口
e0087225_2395698.jpg地下鉄を降りて地上に出ると気分が前向きになるのは、上を向いて階段を上るからだ。

薄暗い階段の先を見上げると、そこには明るい外の光。教会の窓や天井が高いのと理屈は一緒なのだ。

だから地下鉄の駅を降りたら前を向いて歩く。前を歩く人の靴や階段に視線を落とさず、しっかり前を、出口を向いて歩く。
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by marshM | 2011-11-23 23:59 |
ポケットに忍ばせる
e0087225_0485124.jpg 今使っている携帯電話を買ったのは、いつ頃だっただろうか。気になって調べてみたら2006年の11月の発売。そう間を空けずに買ったはずだから、少なくても5年間は使っていることになる。
 携帯電話の5年間というのはかなり長い期間だ。音楽携帯が主流だった頃から、ワンセグでTVを見るのが流行り、ガラパゴス携帯、iPhone、スマートフォンと一世代どころか二世代も三世代も進化している。
 家にいるか事務所にいるかがほとんどの私にとって、携帯電話は電話機能さえしっかりしていれば文句は無い。たまに遅くまで飲んだ時、打ち合わせで普段行かない場所に急ぐとき、乗り換え案内を検索する。後は写真を撮ってメールでツイートするくらいが関の山。帰宅難民になったときはiPadで乗り切ったし、電車の中では本を読んでいるから、最新の機種を手に入れたとしても出る幕が無いのだ。
 最近請け負った仕事にARを使ったアニメーションの仕事があった。ARとはスマートフォンの写真機能でトレードマークなどを映し出すとバーチャルに映像が流れる機能だ。面白い仕事だったのだが、これを自分で実際に確認することができない。これにはちょっと悔しい思いをしている。
 使わない、いらないと思っていても、ある程度先端技術にかかわってしまう仕事柄、そうも言っていられないということなのだろうか。そんなことより何より、いつの間にか広告媒体の前線に加担しているという事実のほうが、うれしいような悲しいような複雑な気分なのだ。
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by marshM | 2011-11-21 23:59 |
うららかな
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 休みの日、橋の上から川を見下ろすと、鴨の集団がスイスイと川面をすべり、岸辺で日向ぼっこをしている。それを見下ろす人間ども。近所から週末になると集まってくる好好爺達は、鴨にえさをやりつつタバコを吸い酒を飲んで世間話でもしているのだろう。
 地下鉄の中はイベント帰りらしき中高生が大勢乗り込んできて笑顔の花を咲かせる。地上に出れば剣道の大会があったのか老若男女の剣士たち。日曜日の昼下がり、どこにでもある休みの一日。
 そんな日曜日に旅立った友人がいる。最後に見た時は命を剥き出しにしたような姿だった。乗り込んだ船の行き先が、安らかな土地であらんことを祈る。
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by marshM | 2011-11-13 23:59 |
知られざる楽園
e0087225_23561494.jpg 晩御飯の後、面白いテレビ番組も無いので二人で散歩に出た。普段歩いている駅の方向からそれて、川向こうまで。
 川向こうには大都会の隙間にひっそりとたたずむ静かな町並みがある。鉄道の駅からはどこからも少し遠い場所にあるため、昼間は少し寂れた雰囲気。その町並みが日が暮れると一変して良い感じに変身する。
 細い路地の角を曲がるたびに赤い提灯や雰囲気の良い看板。焼肉、おでん、寿司、カウンターバー。繁華街ではないから華やかに建ち並んでいるわけではない。せいぜい路地ごとに二軒ほどが軒を並べている。
 いつも利用する駅を中心に今まで遊んでいたが、まさか川向こうにこんなワンダーランドがあったとは気がつかなかった。これから週末ごとに楽しみが増えそうだ。
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by marshM | 2011-11-10 23:55 |
自転車のマナー
e0087225_21344061.jpg 通勤途中の道に車道を通行止めにして大きな工事をしている場所がある。歩行者だけは専用に通路を設けて工事箇所をわずかに迂回させているのだが、人が二人すれ違える程度の幅、二人対一人では窮屈な幅しか設けていない。
 その道、普段から自転車が歩道をすごいスピードで行き交っている場所で、歩道を歩いても危ないと思ったことが再三ある。車道が塞がれてからは迂回路を左側通行に仕切って、ガードマンが自転車は降りて歩くように呼びかけ始めた。最初は呼びかけに応じる人はほとんど無く、だいぶ怖い思いをしたのだが、数週間たった今ではいつの間にかガードマンがいなくても殆どの自転車が下りて押すようになった。
 自転車と歩行者の接触事故が多発して自転車の乗り方を取りざたされることが多くなった昨今だが、私はさほど心配はしていない。毎朝毎晩おのずから自転車を降りて通行する姿を見ていると、ちょっとした啓蒙で日本人は周りに配慮できる人々ばかりなんだと思えるからだ。問題なのはしっかり人々の心に届く啓蒙ができるか否かにかかっていると思うのだが、どうだろうか。
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by marshM | 2011-11-09 21:51 |
朝食の風景
e0087225_1315465.jpg 田舎の日当たり良好な部屋から何故夏の西日しか入らぬ部屋に越したのか、それにはわけがある。
 仕事が変わって職場に近い部屋を借りるために何軒かの不動産屋を回っていたときに、とにかく占有平米の広い部屋ということで一つの物件を紹介された。窓から見える景色は川。海が近いので運河といったほうが近いかもしれない。目の前の川を時折船が横切る景色に、何かピンと来るものがあって出張中だったカミさんに写真を送ると、彼女は一発で気に入った様子。他にも何件か見せてもらったが、その部屋から見える景色に勝るものは無かった。
 結局二人の共通する選択はその景色だった。どこか数年前に二人で行ったベネツィアを髣髴とさせる、水と船。もちろんベネツィアとは雲と泥ほどの差があるが、あのアメリカ人オーナーのホテルで見た朝日に光る川と船を思い起こさせる風景は、二人の生活の場として何か強く魅かれるものがあったのだ。
 彼の地とは遠く離れた東京で、思いを馳せながら絵を描く。朝の食卓から船が横切る風景を眺めれば、洗濯物の乾き具合など物の数には入らないのだ。
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by marshM | 2011-10-31 23:59 |
気密ハッチ
e0087225_22392.jpg 最近のマンションタイプの物件は気密性が高くて、湿度が高いときは気をつけたほうが良いとは聞いていたが、これほどとは思わなかった。
 というのは、窓を閉めて換気扇を回すと、室内の気圧が下がって玄関扉が重たくなるのだ。かなり体重をかけて押し開けると、SF映画でよくある宇宙空間に出るときのハッチのような音がするのだ。それだけではない。エアコンは異音を発し、閉めた窓のわずかな隙間から空気が流れ入ってくる甲高い音が微かにする。通常気圧差があっても普通に開くはずの横スライド式のベランダ窓さえ、圧力に押されて開きづらくなるのだ。
 その昔高層マンションが流行り出した頃、高層に住む事による体への影響が取りざたされていたが、密閉式のマンションが体に及ぼす影響がそろそろ論じられてもいい頃なのではなかろうか。私としてはSF的に気分が盛り上がって嫌いではないのだが。
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by marshM | 2011-10-28 23:59 |