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Gitanoの遺伝子
e0087225_15492835.jpg 春一番が吹き荒れた翌日は良く晴れた土曜日。朝一番に戸を開けるとすでに汗ばむほどの気温。積雪があってもおかしくないはずの日本の二月としては驚くほど気温が高い。
 半袖Tシャツで昼のパスタを茹でていると、うららかな日差しの中新生活を始めたばかりの学生時代の頃を思い出す。環境の急な変化が記憶の糸口を刺激して様々な映像を埃のかぶった倉庫から引っ張り出す。
 今日の選曲はGranadaでBARの青年に教えてもらったDuquendeのアルバム。アンダルシアのジプシーの調べ。カミさんが面白い事を言い出した。このアルバムを聴くとどこか血が騒ぐのは、我々にもGitanoの血が流れているのではないかと。
 Gitano、すなわちジプシーの事なのだが、たしかに、テンポ良く打ち鳴らす手拍子とギターの音に刺激されて、かつてのスペイン、そしてまだ見ぬヨーロッパの、アフリカの地に心がうつろいだす。
 農耕民族として永きを生きてきた日本人の血にも元をたどれば大陸や太平洋の島国からの血が混じっている。その中にわずか数パーセントでもGitanoと同じDNAが混じっていないとは限らない。常夏のバリから冬の日本に帰ってきたとは思えないこの陽気が、その数パーセントの血を騒がせる。




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by marshM | 2009-02-14 16:07 |
アルハンブラ物語
e0087225_222512.jpg 近頃『アルハンブラ物語』を読み返している。いや、一度も通読していないのだから「読み進めている」が正しい。アルハンブラにまつわる話がまとめてある本なので、短編集のように区切りが良い。区切りの良い本はなぜか読み終わるまでに膨大な日数を要するのだ。
 思い返せば数年前、スペインのAlhambra宮殿を訪れる際に、飛行機やバスの中で読もうと購入したのだが、だいたい乗り物に乗って窓の外に気を取られている時間が一番長いのだから、本もなかなか読み進まないのは無理もない話なのだ。
 さて、当のAlhambra宮殿はたかをくくってギリギリまで予約しなかったせいで宮殿内部の見学はできなかった。城壁の内側にあるフリーゾーンから向かいのAlbayzinの丘と宮殿の外壁を眺めただけである。それでも遙々Grenadeまでやってきた感慨に浸る事はできた。
 『アルハンブラ物語』を読み進めていくと、宮殿内の広間や中庭にまつわるたくさんの逸話が出てくる。そこで初めてGrenadeの成り立ちに触れると、この話を思い出しながら宮殿各所をまわったらどんなに楽しいだろうと思えてくるのだ。
 もしかすると、Alhambra宮殿を泣く泣く放棄したスルタンの亡霊たちに「おまえにはまだここを訪れる資格がない」と突き放されたのかもしれない。一つ話を読み終えては彼の地にきっとまたたどり着きたいと想いがふくらむのだ。


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by marshM | 2009-01-15 23:59 |
男の性
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 ここの所毎月通うスペインバルで、BASS PALE ALE のコースターをもらってきた。「またゴミを増やして」と苦い顔のカミさんとニコニコ顔のベネンシアドール。カミさんに言わせると彼も私も同じ穴の狢らしい。
 だいたいが男という生き物は同じような物を好み同じような事に夢中になるのだが、その中でも私たちは大分近い雰囲気を持ち合わせているのだという。
 近々プライベートで飲みに行こうと話しているのだが、向こうは仕事が終わるのが夜中、私は最近もっぱら昼型。いつになったら実現する事やら。


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by marshM | 2008-09-10 23:59 |
夜遊び
e0087225_08152.jpg 週末の夜、ちょっと贅沢に遊んできた帰り、銀座コリドー街にある『Bar de Ollaria』に寄ってきた。スペインバルが流行の昨今、コリドー街の中だけでも何軒かの店が見受けられる。中瀬さんのオジャリアも満席に近い賑わいだ。
 店内を見渡すと、若い女性の二人組が多いのが目立つ。それも揃ってスペインワインをオーダーしている。検索で「Bar de Ollaria」を調べてこのブログに辿り着く人も多いので一言言わせてもらうと、他ならぬバル・デ・オジャリアに来たのなら是非シェリーを試して欲しい。頼み方は簡単だ。カウンターの中にいる割腹の良い眼鏡にオールバックの人物に、料理に合うシェリーをと声をかければよいのだ。
 ご一緒した方と料理も取らずにパイプをふかしだすと、いつの間にか後ろのテーブルに座っていた外国人男性もパイプをくわえていた。そうそう、この店はシガーもあったはず。シガーにシェリーでは物足りなければ、シェリーにまつわるブランデーやジンも頼めば出てくる。オールマイティーに嗜好品を楽しめるのがこの店の良い所なのだ。
 程よく酔った所で終電に余裕を残して席を立ったはずが、あと一息の所でダイヤ改正の不確定情報をつかまされていたおかげでタクシーに乗る羽目になったのはまた別の話。



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by marshM | 2008-03-29 23:59 |
イロハのイ
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 シェリーの味の基本がわかる銘柄をとの指定に、ベネンシアドール中瀬氏はいつものように気前よく答えてくれる。何かシェリーの中でも「先ずはこれで味覚のリセット」と言う物が欲しかったからだ。
 出してきてくれたのはフィノ。ティオぺぺのように無色透明のシェリーだ。味もなかなか良いので、この銘柄のフィノを頼めばいいのですねと訪ねると、あろう事か中瀬氏は「毎回あるとは限りませんが」とおっしゃる。ううむ、これは困った。
 パイプを取りだしプカリプカリとやりながら杯が進むと、氏はこちらの実に曖昧なオーダーに対してヒョイヒョイとグラスを差し出してくれる。これがまたその時の気分にぴったりの物ばかり。あぁ、何たる幸せ。
 結局はより多くの味覚を知っている人にはかなわないのだ、と思い知らされたようだ。シェリーを、スペインの酒を飲むのなら、何も難しい本を読んで酒屋巡りをする事はない。中瀬氏の「バル・デ・オジャリア」に行ってカウンターに座り、その日の気分を伝えればよいのだ。ごちそうさまでした。


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by marshM | 2008-02-08 18:34 |
バル・デ・オジャリア
e0087225_1845584.jpg 銀座シェリー・クラブから独立し、シェリー・ミュージアムを立ち上げた中瀬航也氏が店をたたんでから2年弱、同じ銀座のコリドー街に新しく店をオープンさせた。
 中瀬氏は日本でシェリーの第一人者と言うだけでなく、シェリーを軸にしてヨーロッパの歴史に深く通じ、カウンターでちょっとしたキーワードからとんでもなく話が広がる面白い方である。そんな彼が新しく店を作ると、それはスペイン式バルと言うだけではおさまらなくなるのも当然であろう。メインに持ってきたオジャ、つまり日本のおじやの原型はなんとも斬新に思え、それでいてナルホド突き詰めればこういう事になるのかと膝を打つ美味しさなのだ。
 何はともあれ味覚の傾向を熟知しその時にぴったりな一杯をさりげなく出してくれる氏のサービスを、再びスツールの上で受けられるのは喜ばしい限りなのである。
 中瀬氏が銀座に帰ってきた、それだけで行ってみる価値あり。バル・デ・オジャリア、12月10日正式オープン。


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by marshM | 2007-12-08 23:53 |
年に一度の
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 年に一回、11月には定例の食事会がある。5年ほど前に新婚旅行で行ったランギロア島のランプの宿で、隣り合わせたやはり新婚旅行中の日本人夫婦と意気が合い、住んでいる場所も近かった事もあって次の年から食事会を開くようになった。
 今年はもう4回目。場所は恵比寿のスペイン料理レストラン、ティオ・ダンジョウ。1階のBARには何度も訪れているのだが、二階のレストランに入るのは今回が初めて。それ程テーブル数が多くはない店内は土曜日とあってきっちり満員、ひと組が店を出るとまたすぐ次の組がそこに入る。なるほど、週末の予約がなかなか取れないのも道理だ。
 食べた料理はタパス数品に鴨肉やパエリア。どれも文句なしに美味しかった。ブログで拝見していたベネンシアドールの方にもお会い出来て、とても楽しい時間があっという間に過ぎていった。
 気が付けば程よく酔いも回り、お腹もはち切れんばかり。雨の上がった恵比寿の街を、次回の再会を誓って手を振り別れるのであった。次回は来月の沖縄料理。はやっ。


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by marshM | 2007-11-10 23:59 |
捜し物は何ですか?
e0087225_2563367.jpg 本屋に寄った。大きな本屋に寄ると「あれも欲しかった、これも買ってなかった」と次から次へと候補が現れ、結局何も買わずじまいで店を出てしまう。ところが、そんな大きな本屋でも手に入らない本はとても多い。
 去年行ったスペインのバルセロナでも本屋に寄った。スペイン語はよくわからなくても、表紙を見れば大体の内容は察しが付くし、ミリオンセラーならなおさらすぐわかる。そんな中で見つけた一冊の本、イスラム文化が色濃く残るスペインの装飾に使われるタイル模様を集めた画集。とても欲しかったのだが荷物になる。迷ったあげくに買わずに帰ってきてしまった。
 あれから一年、本屋に寄る度に洋書コーナーや美術書コーナーを探すが巡り会う事はなかった。せめてあるとしたら青山ブックセンターあたりに行かないと見つけられないだろう。しかしなかなか青山まで出る機会がない。
 スペインでは土産物屋にまで列んでいた本、国が変わればなかなか手に入らないのだ。


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by marshM | 2007-10-23 23:59 |
夕焼けを追いかけて
e0087225_23415127.jpg 半月間のスペイン旅行に旅だって早くも1年が経つ。その日の日本は熱くもなく寒くもなく、地中海気候はそれより少し温暖だったのを覚えている。丁度今年の日本の秋と同じ様な。
 ジローナに着いた日、宿泊先はカミさんの留学同級生の実家であった。これがとんでもなく古い名家の大邸宅で、石造りの建物の通りから中庭をはさんだ反対側の建物と通りまで、全てが所有地であった。納屋には初代の持ち物だった本や乳母車があって、パパが自慢げに見せてくれる。
 4階、一番上の高窓がある部屋がゲストルームで、部屋の前の階段を上ると高窓の外、屋上物乾し場に出る事ができる。仰ぎ見ると夜空は青黒いが、時折横切る大きな鳥が、中庭を明るく照らす外灯のせいで突然現れた亡霊か何かのように幻想的な光を放つ。あれはなんという鳥だったのだろうか、今でも二人で思い返しては話題に上るが、朧な姿は図鑑に照らし合わせようがないのだ。
 夕べから日中にかけて横浜は雨。西に現れた晴れ間から夕日が差し、刻々と移り変わる夕焼けを追いかけてカメラを持って走った帰り道、足早に色彩を失っていく空に浮かぶ鳥たちを見てとてつもなく望郷の念に駆られるのだった。


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by marshM | 2007-10-08 23:41 |
黒猫
 プスは無理矢理食事を詰め込むように食べさせはじめてから少し元気が出てきた。しかし今日の診断は若干悪化しているとの事。熱冷ましと抗ウイルス剤を打ってもらって、不本意な食物の押し込みを力ずくで拒否する程元気が戻る。
 一日中猫の面倒を見ているわけにも行かない。仕事と家の雑事もボチボチこなす。今日は午前中青空が覗き、外で作業をしていると夏の日差しが戻ってきたかのよう。しかし体の一部でも日陰に入ると、さわやかな涼風が吹き付けてきて、ふと脳裏に去年の秋に過ごしたマラガの風景が甦る。
 地中海沿いの町並みはまだ夏のように日差しが強く汗が噴き出すが、それでも秋風が吹き路地裏はバカンスの観光客も少なく閑散としている。低い屋根の上には黒猫の兄弟が2匹、甘い香りの花の匂いを嗅ぎ枝にじゃれつく。その一画は猫の多い地区で、数歩行くと可愛らしい丸い目に出会うが、一番警戒心が強くてすばしっこかったのがその黒猫兄弟達だった。
 病に伏せった我が仔猫、カリカリ餌をポツリポツリと食べる姿が何ともいじらしい。あの兄弟達のようにまた元気に飛び回る姿を早く見せて欲しいと願って、足下に一つ一つ餌を出してやる。
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by marshM | 2007-09-02 23:59 |