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肝心なのはくつろぎ
e0087225_22242486.jpg Veneziaで荷物をほどいたホテルはどちらかというとB&Bに近い形態で4階建ての家だった。扉の呼び鈴を押しても誰も出てこないので、そこに下がっていたメモ書きを読んで向かいのリストランテに管理人を呼びに行った。ここまで陸上を延々重たい荷物を引きずってきただけに、トンネルのような暗がりの涼しさが心地よかった。
 ホテルを取り仕切っているのはStacyという名の気さくなアメリカ人女性、画家だそうだ。リストランテから駆けつけてくれたのはその旦那の方。向かいのリストランテでシェフとして働いている。彼の案内でチェックインを済ましたのだが、Veneziaのオススメ情報や地図、インターネット接続の方法は翌朝Stacyに聞き直す事になった。
 スーツケースを開けて一息つくと、そこは窓からは運河の支流が望める静かな部屋。喧噪のFirenzeの後だけに余計静かに感じる。
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 このホテル、星が少ないし観光名所から少し離れたところにあるので、最初はどうだろうと不安に思っていたのだが、予想を裏切って良いホテルであった。エレベーターこそ付いていないが木造の窓枠や手すりを見ながら古い大理石の階段を上り下りするのは気持ちが良い。朝は中庭に隣接したキッチンで用意されたコーヒーやパン、卵などを勝手に使って朝ご飯を作る。スイス、フランス、色んな国からやってきた客達と気軽に挨拶して一日が始まる。鍵はルームキーに建物の入り口の鍵がセットになって、外出する時も持ち歩く。フロント代わりの事務室に立ち寄るのは基本チェックインとチェックアウトの時だけ。中庭の他に最上階にもキッチンがあり、そこから屋上に出られて喫煙もできる。
 ベッドのシーツやタオルはエコ主義のStacyが極力替えないように決めたらしい。だから枕元にチップを置いておく必要もないし、乾燥しているからタオルもすぐ乾く。良くも悪くもほったらかしの宿なのだ。だからといって不潔な印象は微塵もない。毎日客室担当の従業員も通ってくる。これがどうも我々のツボにはまった。朗らかな性格のStacyの魅力だろうか、非常に魅力的な宿だった。
 英語もイタリア語もOKのAl Portico Guest House はヴァポレットの1番San marcuola から歩いてすぐ。駅からも歩けるが、旧型のスーツケースをお使いの方にはオススメしない。
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by marshM | 2009-04-26 23:00 |
Perché?(ペルケ?)
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 旅の途中で見慣れない物を見かける事がままある。それもイタリアの古い建築物が並ぶ地域と来れば装飾なのか実用なのかよくわからないようなたくさんの物に目がとまる。目がとまるたびに「なぜ?」と口に出してみるが、ガイドが同行しているわけでもなく、帰ってくる説明はない。なぜ?、Why?、イタリア語で言えばPerché?、「Perché Daiwahouchu?」がいつの間にか旅の合い言葉になった。

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 Firenzeの入り口ドアの下や門の下の両脇にはよくこんな置物が鎮座している。狛犬や沖縄のシーサーのような役割なのだろうか。
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 古い建物の壁面には決まって何かつなぎ止めるような金具と松明か旗竿を差し込むような金具が突き出していた。実に実用的な素っ気ない形の物もあれば芸術品のような装飾が施された物もある。

e0087225_3144042.jpg Sienaの街は装飾的な上に数が多い。灯りの下に馬をつないでおくのかと推測したが、真相はどうなのだろうか。


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by marshM | 2009-04-25 23:59 |
しっかり食べたい日
e0087225_112405.jpg イタリアのみならずヨーロッパでは、リストランテやトラットリアでの食事は客の回転数などと野暮な事は考えない様だ。ランチとディナーそれぞれの時間枠で一つのテーブルに招くのは客一組。だからディナーに予約なしでしっかりした食事のできる店を探そうとすると苦労するのだ。そして担当するカメリエレ(給仕)がテーブルごとに決まっていて、その彼ないし彼女の対応によって食事が不味くも美味くもなりうるのだと思うと、こちらも気を抜いてはいられない。
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 FirenzeはArno川の左岸、Via Stracciatella にあるトラットリアBordino はどちらかというと街の大衆食堂的なイメージ。ランチは定額のコースで、プリモとセコンドを何種類かの中から選ぶ事ができる。


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by marshM | 2009-04-24 23:59 |
Firenzeの気軽な食事
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 イタリアと言えば食である。このイメージは二十歳の頃から変わらない。色んな雑誌や本でイタリア料理に触れ、実際に国内の店で食べてきたが、やはり本場イタリアで食べるイタリア料理に勝る物はない。その全てが日本に伝わってくる事は決してないのだから。
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 Firenzeで晩飯に出かけた時間が遅くなり、難民のようにさまよった挙げ句たどり着いたのがVia dello Studio にある『i Mangiarino』。Firenzeでしっかりディナーを食べようと思うと予約なしではどこもすぐには受け付けてくれない。仕方なく歩き回ってカミさんが嗅ぎ分けた店だ。相変わらず美味い店に鼻が利く。
 ここは店頭でイタリアのスローフード、ハムやチーズを切り売りしている店だが、奥にはテーブルがあってパスタやドルチェも出してくれる。アンティパストにその店頭で売られている数々のハムやチーズを盛り合わせにしてもらうオススメ料理を頼んだら、これが最高に美味かった。写真ではチーズとパンに埋もれているが、中でもフィノキヨーナと言うサラミや、豚の鼻や耳と言った顔の部分を煮こごりにしたソプラサーダがとても美味く、Firenzeでしか食べられないのだそうだ。
 ソプラサーダと聞いてどこかで聞き覚えがあると思ったら、マヨルカ島で食べたソブラサーダを思い出した。検索してみると、ソブラサーダはイタリアが発祥だとか。マヨルカのソブラサーダはトマトと香辛料が利いた肉のソーセージだが、どこかで繋がりがあるのだろう。
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 そしてあちこちのブログで見かけて是非食べてみたかったランプレドット。トリッパに似た料理だが、胃だけを使っているとか。写真はダンテの家と同じブロックにある壁に埋まったようなパニーニの店。店の中でカウンターに腰掛けても良いし、窓から注文して外で食べても良い。トリッパというと臭いが苦手な人もいるのだが、柔らかく煮込まれた具と煮汁がパニーノに染みて、上からかけた香辛料がピリッと利いて非常に美味い。
 ランプレドットのパニーノはあちこちに屋台が出ているのだが、雰囲気的に良さそうなのでここの店にした。あちこち食べ比べてみれば良かったが、こちらの胃が保ちそうにないので断念した。
 他にも美味しい店はたくさんあったが、予約無し、気軽に食べられるこの二つの店はこのためだけにももう一度Firenzeを訪れても良いと思えるほど記憶に残った。


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by marshM | 2009-04-23 23:59 |
黒い物体
 Firenzeのサンタ・マリア・ノヴェッラ教会の薬局と言えば、その名を知る人は少なくないに違いない。近年日本の百貨店でもその製品を扱うようになった、古来からハーブを研究し薬や化粧品を作り続けてきた修道院だ。
 修道院に隣接した薬局は丸ごと観光名所になった古い作りで、そこを訪れる客はヨーロッパのみならず多種多様な人種が混じり、写真を撮り、製品を買っていく。高い窓から差し込む陽の光と薄暗い照明がただならぬ神聖な雰囲気を作り出している。
 そんな高貴なところに興味があるのはカミさんだけだと思っていたのだが、一番奥の部屋で目にとめた物は何とも私好みの面白い物だった。
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 ハーブを扱うのだから当たり前と言えば当たり前なのだが、写真右の真っ黒なリコリスキャンディー。旅行中ついつい食べ過ぎた翌朝、これを舐めると何だかすっきりしたような気がするから面白い。中には苦手な人もいるようだが、私にとってはスペインからのお気に入り。写真左の真っ黒なグミはスーパーマーケットで見つけた物だが、同じ形・同じ色の物をスペインの市場で量り売り購入した。
 日本では黒いお菓子と言えば黒砂糖の黒飴や麩菓子に羊羹、他にはコーラグミぐらいだが、それでもここまで真っ黒ではない。ヨーロッパの人たちはリコリスと言えば真っ黒なものと定番なのだろう。今回は多少制限して食べたおかげで封を開けずに持ち帰る事ができた。いつ開けようか悩んでいるところだ。


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by marshM | 2009-04-21 23:59 |
イタリアの甘い誘惑
e0087225_19302041.jpg 以前スペインに行った時、セビリアの古くからある素朴な菓子を手に入れておもしろがった覚えがあったので、今回のイタリア旅行でもそんな物が無いかとTabbachiやPasticceriaがある度に足を止めてしげしげと覗いてみた。姪っ子に言わせれば私は食べ物の表記があれば必ず足を止めるらしいのだが、こういった高尚な理由があるのだよ。
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[左上]Firenzeのスーパーマーケットで見つけたAmaretti。空腹時にだいぶ助けられた。包装紙が伝統を感じさせて良いが中はビニールの二重構造。
[中上]Sienaのパニーニを売るハム屋で買ったPanpepato di Siena。具だくさんの餅菓子に似た感じ。良く似たものがスペインにもあった。
[右上]EuroStarでコーヒーと一緒にサービスしてくれたスナック。たまには塩辛い物も美味しい。
[左下]Baci(バッチ=キス)チョコ。ナッツ入りで日本にも出回っているが、イタリアに来るまでと食べないでいた。おみくじ付き。
[中下]Veneziaで普通のPasticceriaで買ったPasquaを祝う卵形チョコ。大きな物にはおまけが入っていたり贈る前にプレゼントを封じ込める事もできる。おまけ入りの一番小さな物を頼んだつもりが全部スカだった。
[右下]Pesaroのホテルで毎晩届けてくれるクッキーと、Pasquaなのでおまけ入りチョコ。ほぼチョコエッグ。入っていたのはプラスチックのホイッスル。

 こうやって並べてみると、案外国民性が表れていておもしろ・・・くもないか。他にも生菓子等美味しそうな物がたくさんあったが、日に日に増える体重に涙をのんであきらめた。FirenzeのBARで食べた米入りカスタードクリームのトルテは美味かったなぁ。
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by marshM | 2009-04-19 23:59 |
Firenze雑感
 Firenzeは大きな街である。バスも電車も走っているのだが、それを利用するほどは大きくなく、まっすぐ縦断しようと思えばあっという間に歩けてしまう距離。ところがそこに落とし穴がある。見所もたくさんのFirenzeで一日にあちこち見て歩こうと思うと必ず足が棒になるのだ。
 例えばDuomo近くに宿を取った我々が午前中にPonte Vecchioの向こう岸を見て、午後にはSanta Maria Novella 教会を見ようと思うと、Firenzeと言う大きな円に内接する三角形の二辺を往復するぐらいの距離を歩かねばならない。もちろんその二点の先にもFirenzeは広がっているのでこれは我々が設定した目的を中心にした主観に他ならないのだが、実際歩いてみるとかなり疲れる。
 Duomoのクーポラに登るとそんなFirenzeの街を端から端まで一望にできる。目を引くのはArno川の対岸にあるピッティ宮とそれにつながるボーボリ公園の緑。その中に私の目をとめたのは大きな窓がぐるりと囲むドーム型の屋根の建物。手持ちのカメラでズームしてみると中はがらんどう。妙に気になるその建物を間近に見る機会は翌日訪れた。
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 ボーボリ公園の端の高台(これがまた遠い)に登るとメディチ家の作った要塞の高い塀が現れる。その塀に沿って丘を回り込むように歩くと件の建物は現れた。斜面を利用して半地下部分には泉が作ってあり、鉄を多用した19世紀を思わせる佇まい。カミさんに聞くと以前はカフェか本屋が入っていたらしいが、今は扉を閉ざして全く人の手が入れられている気配がない。背後の高い方から見ると半円形の屋根にいくつもつけられた窓から中をのぞき見られるのだが、窓を開け放って夏の午後にのんびりワインでも飲んだらとても気持ちよさそうな空間だった。
 ヴァザーリの回廊が広く一般開放されないのは美術館の予算不足だと話に聞くが、この建物も管理している部門の予算不足で放置されているのかもしれない。いつか再利用されるようになったら是非とも登ってみたい場所だ。なにしろ歩き疲れた足が主張するのだから間違いはない。


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by marshM | 2009-04-18 23:59 |
発つ鳥が残したもの
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 Pesaro滞在2日目の事。Maurizioに案内されて訪れたトラットリアは意外にもなかなかお洒落で料理も美味い店だった。意外にもというのは、事前に調べた範囲では日本語でPesaroの事を紹介するインターネット情報があまりにも少なく、ロッシーニの生家があり夏はオペラ祭りと海水浴でにぎわう事ぐらいしかわからなかったから、オフシーズンは何もないのだろうとあらぬ誤解を自分に吹き込んでいたのだ。ふたを開けてみれば何の事はない、あちこちに面白い店がたくさんあるのがわかったのだが。
 Teatro Rossini からほど近い via Passeri にある trattoria moderna 12|24 がその店。古い町並みの扉を開けるとモダンな内装のフロアがあり、奥には中庭にも喫煙可能な席が用意してある。目を引くのは壁に飾られた絵。店のキャラクターが鶏とフクロウ、それぞれ開店時間の12時から24時までを象徴しているのだが、それにまつわる絵が幾つか額に入れて飾られているのだ。
e0087225_1301243.jpg さっそく皆に「君も描いたらどうだ」と勧められ、さらさらと簡単なイラストを描いて店の人に渡したので、もしかするといつの日か私の絵も壁に飾られているかもしれない。上に載せた鶏と似たようなフクロウのペアの絵なのだが、飾られているところを確認するには住んでいる人に見に行ってもらうかもう一度その店に行かねばならないだろう。だから、もしオペラ祭りやUrbinoへの中継として訪れる人がいたら、ちょっと覗いて見てきてもらえるとありがたいのだが・・・、飾られていなかったらちょっと寂しい。


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by marshM | 2009-04-17 23:59 |
ただいま
e0087225_012954.jpg 最終日、Teatro alla Scala(オペラ・スカラ座)の内部見学に潜り込んだ後、日本にあるコンランショップのようなセレクトショップ、10Corso como に行って暇をつぶし、マルペンサ空港へ。
 夕方に出発の成田直行便、アリタリア航空・JALコードシェア便は離陸するとすぐに真っ暗な闇に包まれた。インターネットチェックインで二階席を予約していたのだが、どうやら座席が埋まらなかったらしく、一階席に移動させられた。しかしだいぶ余裕があったらしく、3人掛けの席を我々二人で占有する事ができた。体の大きな私にはこういった事は重要な事なのだ。
 夕食の後機内の照明が消えると星空の鑑賞タイムだ。三人掛けを占有できたおかげで窓際から思う存分外を眺められる。気が付くとあっという間に東の空が白んでくる。東に太陽を迎えるように飛んでいるのだから当然だ。
e0087225_014496.jpg 私の座った右側、つまり南側の真横水平線上に大きなオレンジ色の光が現れた。方角から言うと東南から真南に近いと思うのだが、どうやら月の上半分が雲から出ているように見えた。どうしてそんな方向に見えたのか、さっぱりわからないながらもエンジンの上あたりに常に付き添うぼんやりとした明かりを眺めていると、またまた睡魔が襲ってくるのだった。
 そしてあっという間に次の日の夕方。感覚としてはまだお昼前なのだが、行きで時間が延びた分帰りで端折られる。成田エクスプレスに乗って一番先に感じた事は「日本は綺麗・清潔」と言う事だった。
 とにかく、何しろ2週間のイタリア周遊が終わった。長くてあっという間の二週間。何があって何を感じたのか、これからゆっくり吟味して記憶にとどめていかねばならない。


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by marshM | 2009-04-16 23:59 |
最後の日
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 アローラ。Allora(さて)、この言葉をイタリア旅行中何度耳にし、何度口にしたことか。アローラ、旅の終わりの日だ。荷物をホテルに預け、夜のMilanoマルペンサ空港から成田への直行便の時間まで、身を軽くしてブラブラ過ごすことにする。
 旅行中面白い発見や美味しい食事をたくさん堪能してきたのだが、そのことについては日本に帰り着いてから記憶を形にして行こうと思う。


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by marshM | 2009-04-15 17:41 |