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復活する記憶
e0087225_22422894.jpg とある縁で大阪にあるイタリア料理店で食事をする事になった。インターネットでその店を調べると、そこそこの値段でそれほどメニューは多くない。日本にあるそこそこのイタリア料理店ではがっかりさせられる事が多かったので、果たして今度はどんな店なのか、期待と不安が入り交じる。
 結論から言うととてもおいしい料理を出す店だった。イタリア人が「本国で食べるよりもおいしい」と言ったのもうなずけるほど。いったい何が違うのかわからないが、塩やオイル、食材の薫りから味まで、目を閉じるとイタリアの風景がスッと思い出される懐かしい味なのだ。
 日本料理は日本で食べるのが一番、イタリア料理はイタリアで食べるに限ると思っていたが、その南イタリアをイメージした店はオーナーからして陽気なナポリ人、日本にいながらにしてイタリアを感じる事が出来たのは望外の出来事。聞くと食材はほとんどは本国から取り寄せているとか。高給イタリア料理店ならいかにもありそうな事だが、それにしてはその店は大変リーズナブル。
 イタリアでは復活祭が終わったばかり。遠く離れた日本でも美味いイタリア料理の記憶が復活した春の宵。
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by marshM | 2013-04-03 22:43 |
伸縮自在にあらず
e0087225_1402133.jpg 自慢するほどでもないが、私は大食いである。常々、ちまちま食べていたのでは彼の美食大国イタリアのフルコースを完食することはできないと日々の精進を欠かさなかった。なにせアンティパストから肉である。プリモピアットにパスタかリゾット、セコンドでガッツリと肉か魚、ドルチェはたっぷり山盛りなのだ。ざるそば一枚で満足していたらイタリア人には勝てないのだ。
 そして、いざイタリアに行って確かにイタリア料理の醍醐味を楽しんだ。これでもかというくらいに楽しんだ。その結果が目も当てられない体重増加。それはそうである。若い頃ならいざ知らず、年とともに新陳代謝が落ちてくれば、無茶振りはそのまま体に響いてくるのだ。
 最近意識して食事の時には少な目を目指している。毎回の食事量を少なくすればその分胃が縮まり、満腹感が早く訪れる。余分なカロリーを取らなくてすむという算段だ。それでもやはり、再度イタリアにいくことがあれば限界に挑戦とばかりに食べまくるに違いない。それだけイタリアの食には魅力があるのだ。だがそのためにまた胃を鍛えなくてはなどとは考えない。いざとなればシチリアワインと生ハムとフォルマッジオのパニーノがあればとりあえずは満足なのだから。
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by marshM | 2011-11-26 23:59 |
上の空
e0087225_0295357.jpg 休日の夕方、思い立って二人で丸の内まで買い物に出た。東京に住んで何が良かったかといえば、この”朝からお出かけしなくても東京を楽しめる”ことだ。何しろその東京に住んでいるのだから1時間もかけて電車に乗る必要がない。
 カミさんが化粧品を見ている間に隣のフランス雑貨屋で時間をつぶす。フランス雑貨、バリ雑貨、アフリカ民芸品の店は結構ありふれた風景だが、イタリア雑貨を輸入して手広く販売している店ってどうなんだろう、などと思いながらクマのぬいぐるみを弄繰り回す。
 日が暮れた頃に丸の内から有楽町までブラブラ散歩。蝋燭でテーブルを照らすワインバーを横目に、有楽町ビックカメラで用を済ますためにズンズン歩く。新しくできたブリックスクエアでちょっと道草、ここにもヨーロッパ雑貨の店がいくつか出展していた。その店先にミモザとオリーブの立派な鉢。銀座を歩いても心はどこかイタリアの空。
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by marshM | 2011-11-03 23:59 |
朝食の風景
e0087225_1315465.jpg 田舎の日当たり良好な部屋から何故夏の西日しか入らぬ部屋に越したのか、それにはわけがある。
 仕事が変わって職場に近い部屋を借りるために何軒かの不動産屋を回っていたときに、とにかく占有平米の広い部屋ということで一つの物件を紹介された。窓から見える景色は川。海が近いので運河といったほうが近いかもしれない。目の前の川を時折船が横切る景色に、何かピンと来るものがあって出張中だったカミさんに写真を送ると、彼女は一発で気に入った様子。他にも何件か見せてもらったが、その部屋から見える景色に勝るものは無かった。
 結局二人の共通する選択はその景色だった。どこか数年前に二人で行ったベネツィアを髣髴とさせる、水と船。もちろんベネツィアとは雲と泥ほどの差があるが、あのアメリカ人オーナーのホテルで見た朝日に光る川と船を思い起こさせる風景は、二人の生活の場として何か強く魅かれるものがあったのだ。
 彼の地とは遠く離れた東京で、思いを馳せながら絵を描く。朝の食卓から船が横切る風景を眺めれば、洗濯物の乾き具合など物の数には入らないのだ。
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by marshM | 2011-10-31 23:59 |
幕間
e0087225_002660.jpg 風もなく暖かな休日は、ピアディーナを焼き白ワインの栓を抜く。ピアディーナはイタリアのパリパリとした平たいパン。生ハムとスライスしたナチュラルチーズをのせ、軽くオリーブオイルをふって四つに折れば口の中にイタリアが広がる。もう一枚はスライスした茄子のグリルをオイルとニンニクに漬けて一晩おいた物を挟む。ワインが進む。
 暑くもなく寒くもなく、夕方に雨が降る心配もない昼下がり。少し飲み過ぎたワインの酔いを覚ますためにごろりと横になる。その後はバルコニーに出てパイプを一服。イタリア人のようにのんびりした豪勢な休日はそれに見合うだけの仕事への活力につながる。日が暮れてみると力がモリモリと蓄えられているのを感じるが、まだそれを解き放つ時ではない。まだ、まだ、もう少し。



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by marshM | 2010-05-04 23:59 |
可燃性情報
e0087225_193635.jpg 昨年のイタリア旅行を思い出してはまたイタリアに行きたい、今度はゴンドラに乗ってみたいと夢想にふけっていると、タイミング良くうちのカミさんが雑誌「amarena」の2・3月号「ベネツィア迷宮散歩」を持って帰ってきた。火に油を注いだ状態である。
 この「amarena」は踏み込みはちょっと浅いような気はするが見ていてなかなか面白く美しい雑誌だと思う。ところが、どうやら休刊してしまうらしい。イタリア・ヨーロッパに興味のある方は在庫のあるうちに是非。(本屋・編集の回し者ではありません)



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by marshM | 2010-03-31 23:59 |
春だけでなく
e0087225_1505233.jpg なぜ、南の島ではなくてイタリアなのか。何だか納得いかなくて一日考えた。
 あれだけ一年中夏だ夏だと思っていたのに、イタリアに行ったのは春だった。寒い時期にひとっ飛びで夏に飛び込める南の島の、そのイレギュラーな季節感がとても好きなのだが、この日本とさして変わらぬ季節感覚で目に映るもの全てが石畳の欠片に至るまで異質な物であるという落差が、イタリアが自分の心をガッチリと掴んで離さない理由なのだ。
 言い換えればそれはスペインでもボスニアでもギリシャでも良いのだが、イタリアには以前から並々ならぬ思い入れが(特に食に)あったし、季節の旬を大事にしている点で身近に感じる所に以前訪れたスペインに比べて少し分があると思うのだ。
 夏は毎年巡り、イレギュラーな夏はいつでもそこで待っていてくれる。しかし、同じ季節を違う物に写すイタリアの地、其処に帰りたいと思ってしまうのだ。春だけではなく、夏も秋も冬も。



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おまけ
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by marshM | 2010-03-24 23:59 |
あの春
e0087225_11213472.jpg イタリアに行ったのは去年の春、もうすぐあれから1年が経とうとしている。
 ここのところあの乾いた風の中で過ごした日々をよく思い出す。フィレンツェの整然とした街並み、ヴェネツィアの裏道に射す光と水面の反射、ペサロのゆっくりと流れる時間、ミラノの広々とした空間。しっかりと目を見開いて耳を傾けて過ごしたはずなのに、見えなかったもの聴けなかった物がたくさんあり過ぎる。帰ってきたからこそわかる奥深さ。
 どこへ行っても最後に帰るのは南の島だと思っていたのだが、イタリアには記憶をしっかり掴んで離さない何かがある。記憶が薄れていく自分を許さない何かがある。


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by marshM | 2010-03-23 23:59 |
リセット
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 今年の春イタリア旅行前に新調したスーツケースが、外周のゴム部品からネバネバした物がしみ出してきたので販売代理店に送る事になった。調べてもらった結果、初期ロットの不良らしく接着剤がしみ出していたと言う。電話口の担当者が平身低頭の様が見えるような話しぶりだったので、こちらも恐縮しながら代わりの新品を受け取る事にした。
 その代わりの品が贈られてきたのだが、考えてみるとあの旅行で付いた傷がきれいさっぱり無くなってしまったのだという事に思い至った。帰りの便で荷物だけどこかに紛れ遅れて配送、台車から転がり落ちたのかへこみと擦り傷が付いた赤いボディーはあまり良い事ずくめではなかったが、それだけ旅の思い出が刻まれた愛着のある品だった。
 未練は残るが床の間に飾る土産物ではない。また新しい相棒を共に新しい旅に出ればいいのだと思うと、少しは気持ちが晴れてくるのだが。



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by marshM | 2009-12-12 23:59 |
遅効性土産の楽しみ
e0087225_030128.jpg 旅行のお土産は何も帰ってきてすぐに飾ったり身につけたり出来る物とは限らない。後から思い出したように出てきて記憶を掘り起こす物もあるのだ。
 今年の春に行ったイタリア旅行から持ち帰り、満を持して登場した土産はフィレンツェで購入した手袋。イタリアに住んでいた事もあるカミさんがあつらえたかのようにぴったりと手にフィットした手袋を冬になる度に身につけていたのを見て、私もかねがね欲しいと思いここぞとばかりに購入したのだ。
 12月、世間は冬である。日が傾いて忘年会に向かうために通りを歩くと、ひんやりと冷たい風を遮る革の手袋が心地良い。半年間待ちに待った楽しみである。ただ、今年の冬はどうもそれほど寒くない。手袋をしていると何だか蒸れてくるので、バスに乗った途端にはずして鞄にしまってしまった。まだ本格的に活用するにはもう少し冬将軍に暴れてもらわなくてはならないようだ。



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by marshM | 2009-12-09 23:59 |