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ながやホール
e0087225_332415.jpg 日曜日、ベランダでパイプを燻らしていると実に様々な音が聞こえてくる。畑の真ん中にできた野球場のかけ声、日曜も働く農家の出荷作業、鳥や猫の鳴き声、風が揺する竹林の葉ずれ。
 そんな穏やかな一日をかき乱すのは大きな罵声。三軒長屋の真ん中に住む男性はどうやら独り言を大声でしゃべる癖があるらしい。それも何かを罵倒し続けている。周りが静かだから街中で喧嘩が始まったくらいに大げさに聞こえるのだ。
 駅から遠い畑の真ん中の長屋は真ん中だけ妙な人たちが入れ替わり立ち替わり入ってくる。それでもフクロウの独唱やキツツキのスタッカートが聞けるのは他に代え難い楽しみなのだ。



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by marshM | 2010-01-31 23:59 |
歩く湯たんぽ
e0087225_104027.jpg うちの猫、黒猫のプスは寒がりだ。猫はすべからく寒がりなのだが、寒いと信念を曲げて私の膝の上に乗ってくるくらいだから余程の事だ。外に出さず家の中だけでぬくぬく育ったので寒いのが苦手になったのだろう。
 仔猫のうちは悪戯が過ぎるので夜中はケージに入れていたのだが、最近試しに布団に入れてやる事にした。抱えて布団に押し込むと嫌がるくせにしばらくすると足下に潜り込んでくる。手が届かなければ安心できるとでも思っているのだろうか、浅はかな奴である。
 かわいそうだから足の指で尻尾をつまむのは程々にしてさっさと眠りにつく。何せ奴の朝は早いから、のんびりしていると睡眠時間がどんどん短くなるのだ。



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by marshM | 2010-01-30 23:59 |
カエルの寝言
e0087225_12120100.jpg 私の父親は学生の頃から数学が得意だったらしい。社会に出て企業に入ると技術畑で機械工学系の部署に着き、毎日仕事を家に持って帰ってきては、コンピューターから吐き出されたテープやミシン目で繋がったプリントアウト用紙にみっちりと並んだ記号や数字とにらめっこしていた。
 そんな姿を見ていたからと言うわけではないと思うのだが、FLASHの仕事が入ってくるとアクションスクリプトとにらめっこしてつい熱中して時間を忘れてしまう。HTMLやCSSはある程度決まった仕事内容だし、最初に一通り組んでしまうと後は地道な作業が延々続くのみ。その点FLASHアクションスクリプトはまだまだカバーし切れていない知識も残されているし、頭の体操のように考える余地が十二分にある。仕事とはいえ面白いのだ。
 日曜日にも仕事に向かっていた父親の背中が遺伝するわけはないのだが、カエルの子はカエルと言う諺もある。そんな事を思う事が最近多くなってきた。



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by marshM | 2010-01-28 23:59 |
春の色
e0087225_1362359.jpg 真冬の1月にしては例年になく暖かな日々が続いていたそんなある日。数日前からある場所をスクーターで通り過ぎると強烈な花の香りが一瞬鼻に飛び込んでくる事に気が付いていた。夜、民家の間を散歩していると風呂場の裏からシャンプーの匂いが漂い漏れてくるような、そんな華やかな香りだった。しかしそれは昼の事、一度なら通り過ぎてしまうところだが数度重なるとその匂いの元を探してみたくなってしまう。
 スクーターをUターンさせると匂いがした辺りでブレーキをかけた。見上げると生け垣の向こうに若葉色をした梅に似た花が枝一杯に開き、これでもかと甘い香りをまき散らしていた。何もかもモノトーンで塗りつぶされた風景に、いきなり現れた強い色彩。それはまさしく梅園のただ中に立ちつくしたあの日のむせるほど甘い春の香りだった。



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by marshM | 2010-01-27 23:59 |
冬の日曜日
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 ある晴れた冬の日曜日の事。正午を回った時刻の太陽は朝に霜を溶かした時と同じくらいの高さで南へ移動し、遮る物一つ無い空から暖かな日差しを柔らかに降り注いでいた。
 スクーターにまたがり坂の多い住宅街のいつもの道を走っていると、細い坂道に隣接した畑の向こう側にのしかかるように広がる小さな野原に、椅子を出して読書をする老人の姿が見えた。元は栗畑だったと思われる小さな草地は、東側を向いて畑に落ち込んでいる傾斜地だが、南側に遮る物が何もないので冬でも青々とした草が輝いて見える。ここに越してもう大分経つがそこに人が座っているのを見るのは初めての事だった。

 夜、夫婦でふらりと散歩に出かけると住宅街の暖かな灯りの品評会が始まる。大抵よい評価を得るのは暖色系の電灯を使った照明の部屋だ。そしてそれに窓や建物の雰囲気が加算される。そんな評価の中でその老人が座る野原の上方に建つ家は蛍光灯に青々と照らされていて評価は高くなかったはずだが、建物に少し昭和初期の西洋風なテイストが加味されていて強く印象に残る家だった。

 スクーターが畑の前を通り過ぎる一瞬、横目で見た読書する老人と背後の家の風景は、頭の中で生き生きと動き出しいつの間にか私自身がそこに座っているような想いにとらわれた。そんな未来があっても面白い、と少し心が軽くなった。



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by marshM | 2010-01-25 23:59 |
美味いたこ焼き
e0087225_1236388.jpg 大手スーパーの食品売り場は客を呼ぶためにあの手この手のイベントを打つ。よく行くスーパーでは大きなスペースで全国美味いもの巡りを入れ替えるその一方で、話題の屋台やパンなどを招致するスペースを設けている。
 休日、珍しくそのスペースに行列ができていたので近くを通り過ぎてみると、テレビで紹介されたと張り紙をした大阪のたこ焼き屋が店を出していた。作る端から売れていくのだろう、何人かの客がたこ焼きの焼き上がるのを待っている。

 常々関西のたこ焼きが美味いと思う理由は作り置きを作らない事だと思っている。客がとぎれないから作り置きができないのかそう言うポリシーなのかは一日密着する事もできないから定かではないが、関東のたこ焼き屋台のように出来上がったパックを山のように積み上げている店を関西で私は見た事がない。そして客も注文されてから焼く事を良しとしているのである。
 詳しく分析すればたこ焼きを焼く技術や材料にも違いがあるのだろう。東京には早くから京風たこ焼きと銘打って出来たてを売る店もあるが、やはり日頃からたこ焼きを食べ慣れた関西の勢いにはかなわないと思うのだ。
 
 行列を横目にテレビで話題になろうがどうしても「たこ焼きは関西でたべてこそ」という思いが消えず素通りする。


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by marshM | 2010-01-24 23:59 |
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 先日誕生日に友人から言われて気が付いたのだが、今年は3年間も続いた厄があけたらしい。と言っても厄年だからと言って別段変わった事があったわけでもない。体に変調があるかと言えば年相応に少しガタが来ている程度だし、仕事がどうだったかと言えば景気に応じてボチボチふるわなかった程度。特に厄払いなどしないでこれなのだから素晴らしい事だ。
 そんな事より年明けよりこっち、なんだか創作がふるわない。何かガッツリイメージがわくような神社仏閣はないだろうか、などと神頼みを考える自分にちょっと呆れる。


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by marshM | 2010-01-23 23:59 |
休む日と書いて休日
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 近所に大きなショッピングモールがたくさんあると、休日はどこかに車で出かけようなどと考えるには覚悟が必要だ。近隣に住む人たちが皆こぞってショッピングモールに乗り付けるために、駐車場待ちの渋滞があちこちで連なり、車線をふさいでしまうからだ。
 駐車場待ち渋滞だけならまだ良いのだが、名のある大きなモールに押し寄せる他府県ナンバーの車は、駐車場の出口から自分の帰りたい方向に行くためにかなり無理な運転をする。少し脇道に入って大回りすれば信号から楽に反対方向に行かれるところを強引に右折Uターンしたり、ショートカットしたつもりで細い路地から大通りに右折しようとして出られず詰まったり。駐車場の入り口と出口は予めホームページで調べてから来て欲しいものだ。
 せっかくの休日、スムーズに運転できないとイライラもつのる。車が車だけに努めて頭を冷やすようにしているが、やはり出かける用事は全て平日に済ませたいものだ。



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by marshM | 2010-01-22 23:59 |
テレポーテーション
e0087225_117039.jpg 全国的に時ならぬ春の陽気の一日が終わると、気圧の配置が変わって強い風が吹き出した。雨戸を閉めた家の中にいても、庭につるした竹の風鈴が鳴らす音階が聞こえてくる。
 竹の風鈴は去年バリ島に行った時にカミさんが気に入って買ってきた。鉄やガラスでできた日本の風鈴と違って乾いた素朴な音がするのだが、数本垂れ下がった音管(造語)は連打するとガムランに似た旋律を作り出す。暖かな日に風が吹くと、数日間のバリ旅行の事を思い出すのだ。
 本来関東地方では雪の積もる日があっても良いはずの1月に20度近くまで気温が上がると、ただでさえ寒い冬に暖かな南の島を訪れた記憶が蘇る。その上風が吹いてバリの風鈴が鳴り出せば、心はに広がるのは青い海と青い空なのだ。



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by marshM | 2010-01-20 23:59 |
焚き火
e0087225_117717.jpg 家を出た時に気が付いたのは焚き火の匂い。またどこかで野火を焚いている。いつものような強烈な匂いではなく、キャンプで火の番をした後脱いだ服から立ち上る位のかすかな匂いだ。
 車に乗って買い出しに一周りしてくると、北斜面に広がる畑の真ん中を通る道からモウモウと煙が立ち上っている。多分火の番をしている人の車だろう、火元のそのすぐ側に置いてあるので事故を起こした車が燃え上がっているように遠目には見える。バイクなら一目散にその道を目指して駆け抜けるところだが、あいにく私有の農道なので車は通行できない。
 まだ横浜がG30(ゴミ削減30%)を打ち出す遙か前、私が子供だった頃は、町内会で共有地の草刈りがあると決まって刈った後の草をその場で焚き火にして処理していた。悪のりする大人たちは、どこかからホワイトガソリンを持ってきて生木に強引に火を付けてモウモウと煙を上げていたのを記憶している。町内会の行事であり、まだ環境に大しておおらかな意識しかなかった頃だ。
 そんな姿を幼い頃から見て育ったからか、キャンプやバーベキューに行けば決まって火の当番にしゃしゃり出る。手際よく火を付けそれを保ち、真っ黒な炭にちろちろと赤い光が走るのを子供のようにじっと眺めるのだ。真冬のキャンプはそれでも体が火に当たっていない側からしんしんと冷えるので敬遠してしまう。焚き火が限られた人の物となった今、おおらかな火に当たるという感覚はそうそうできなくなってしまった。



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by marshM | 2010-01-18 23:59 |