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熱帯魚日和
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 澄み渡った秋晴れの空。さわやかな秋風に吹かれると熱帯魚屋に行きたくなる。
 熱帯魚は春と秋に入荷シーズンを迎える。まだ始めたばかりの頃、厳しい夏をなんとか乗り切った魚に新メンバーを迎えるため、新たな熱帯魚屋を雑誌で見つけて下調べに出かけていたのがこんな日よりの頃であった。水槽の中も安定して夏場に高温の犠牲も少なくなった今だが、それでもこんな日は気もそぞろになる。
 今日は一日日曜大工。秋とはいえ日差しは強い。すっかり日焼けした腕をまくりながら、しばらくメンバーの替わっていなかった水槽に何か手を入れてやるかと思案してみる。


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by marshM | 2007-09-08 23:59 |
黒猫
 プスは無理矢理食事を詰め込むように食べさせはじめてから少し元気が出てきた。しかし今日の診断は若干悪化しているとの事。熱冷ましと抗ウイルス剤を打ってもらって、不本意な食物の押し込みを力ずくで拒否する程元気が戻る。
 一日中猫の面倒を見ているわけにも行かない。仕事と家の雑事もボチボチこなす。今日は午前中青空が覗き、外で作業をしていると夏の日差しが戻ってきたかのよう。しかし体の一部でも日陰に入ると、さわやかな涼風が吹き付けてきて、ふと脳裏に去年の秋に過ごしたマラガの風景が甦る。
 地中海沿いの町並みはまだ夏のように日差しが強く汗が噴き出すが、それでも秋風が吹き路地裏はバカンスの観光客も少なく閑散としている。低い屋根の上には黒猫の兄弟が2匹、甘い香りの花の匂いを嗅ぎ枝にじゃれつく。その一画は猫の多い地区で、数歩行くと可愛らしい丸い目に出会うが、一番警戒心が強くてすばしっこかったのがその黒猫兄弟達だった。
 病に伏せった我が仔猫、カリカリ餌をポツリポツリと食べる姿が何ともいじらしい。あの兄弟達のようにまた元気に飛び回る姿を早く見せて欲しいと願って、足下に一つ一つ餌を出してやる。
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by marshM | 2007-09-02 23:59 |
夏風邪
e0087225_2463016.jpg 軽い喉風邪をひいた。少しノンビリして葛根湯の薬液を飲んだら瞬く間に楽になった。
 夏風邪と言えば小学生の頃は決まって夏に熱を出す時期があった。夏休みに遠い親戚の家に遊びに行った時も何度か直前に内科にかかった記憶がある。
 その内科で処方されるのがパステルカラーのシロップ薬。トロリと甘い薬を大さじに一杯測って飲む。薬を飲むと言うことが特別のことで嬉しかった。おまけにお菓子のようなシロップであるから余計なのだが、それでもだんだん飽きてくる。熱が少し下がったとたんに水着も用意していないのにプールに飛び込んだ。
 薬液を飲んで楽になったからと言って普段の生活に戻る。成長しているのかいないのか。


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by marshM | 2007-07-25 23:59 |
HBの鉛筆
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 ラティスと支柱を組み立てるため、マークするのに丁度良い鉛筆を探したが、近年鉛筆をあまり使わなくなったせいでなかなか見つからない。あちこちひっくり返してやっとの事でちびた鉛筆を見つけだした。
 ウチにある鉛筆はほとんどが画材としての鉛筆である。Hや3Bが出てきても木材に印を付けるには硬すぎたり柔らかくて滲んだり。丁度良いHBの物は数えるほどしかない。見つけた鉛筆もHBではあるがだいぶ短くなってホルダーにおさまっている。
 美大受験の予備校に通っていた頃は、鉛筆デッサンを毎日描き続けていたので、鉛筆ホルダーに挟みきれないほどちびた鉛筆を幾つも瓶に入れて取ってあった。それがだんだんたまってくるとミニチュア鉛筆の集合体のようで妙に嬉しかったのを覚えている。
 カッターで鉛筆を削り始めると、今でもちょっと背筋が伸びるから面白い。おかげで手早くラティスを境界線に建てる事が出来た。


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by marshM | 2007-06-07 18:36 |
招集
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 同窓会という物にほとんど行った事がない。中学の時から仲の良かった友人達、小中高と何処かで繋がりがある彼等・彼女等とは年に数回は今でも会っているので、同窓会をやる必要がないのだ。
 そんな仲間も近頃仕事や家事に忙しく集まる機会が少なかったのだが、先週鶴の一声で全員が集合した。仲間の一人が入院したのでそのお見舞いである。少し元気になった当人の顔を見て、ホッとして帰ってきたのもつかの間、夕べ再度の招集がかかった。手際よく連絡を回して今日も皆揃ったのだが、ほんの少し間に合わなかった。
 それでもちょっと一声かければすぐに集まる皆を頼もしく思う。同窓会なんてくくらなくても今一緒に生きている仲間達。先に行く彼女をそろって送り出してあげなくてはならない。



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by marshM | 2007-06-03 18:58 |
陸の貝
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 朝からそぼ降る雨。予定していたチョイノリでの買い出しも中止。水溜まりの出来る庭を眺める。
 庭の柵の下、ブロックで出来た土台の上になにやら砂をまいたような様に広がる物があり、近付いて調べてみる。小さな小さな貝、カタツムリとは違って巻きが細長く尖った貝が沢山集まっていた。調べてみるとやはりカタツムリの仲間には入らないらしい。陸貝の一種。
 ウチの居間には一つだけ大きな貝殻が飾ってある。
 遅めの新婚旅行で行ったランギロア島で、私たちは無人島に5つしかないランプのコテージに泊まった。一日海を見てのんびり過ごすのだが、昼ご飯を食べるとホストのミッシェルが同じ環礁の中の小さな島に船で連れて行ってくれる。雑多な国籍の5組の客が、海に潜ったり散歩したり、思い思いにゆったりとした時間を過ごす。
 私はというとほぼ最初から最後まで海に潜りっぱなし。おかげで土産物屋に良くある大きな貝を拾う事が出来た。土産物で見るのは貝殻だが、生きた物を見るのは初めて。ミッシェルに見せると「俺が持って帰れるようにしてやるから寄こせ」とフランス訛りの英語で言う。
 翌日、ミッシェルから煮込んで中身を取り出した貝殻を渡された。中身はどうなったのかと気になったが、あえて聞かずに礼を言って受け取った。大人の握り拳ほどもある立派な貝殻である、丁度良い思い出の品になった。
 その時浜で拾った他の貝殻達は小さすぎて庭で干しているウチにそこらに散らばってしまった。散らばった貝殻と陸貝を見比べると、夏が来る前に梅雨を向かえねばならない日本の気候に恨めしさを覚えるのだ。

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by marshM | 2007-05-25 23:59 |
フィギュア
e0087225_22405333.jpg 仕事場のパソコンの周りにあふれるミニチュアを眺めていてふと思い出した。
 小学生高学年の頃、私はモデルガンにはまっていた。のべつまくなしに火薬を詰め込んで撃ちまくるものだから、火薬の煤がつまって調子が悪くなる。母親の友人にモデルガンに詳しい息子を持つかたがいるというので、そのお宅を母親と共に訪問する事になった。
 当時高校生か大学生のお兄さんは、私から見るとかなり大人の雰囲気。今から思えば何ともない事なのだが、とんでもないテクニックを使って自慢のモデルガンをメンテナンスしていた。沢山のコレクションを飽きもせずいじらせてもらったのを覚えている。
 ところがそのお兄さんは他にも趣味を持っていた。勉強部屋の本棚を覗くと、沢山のフィギュアが並んでいたのである。今で言うフィギュアとは少し違っていて、当時の物は田宮のミリタリー・ミニチュアシリーズというプラモデルの人形を改造して自分で作る、有名人やキャラクターの小さな人形だった。中でも精巧に出来たダーティー・ハリーは、造形が秀逸で目が離せなかった。
 その後彼はアニメーターになったと噂を聞いた。今思えばオタクという定義が出来る直前のハシリだった彼は、少年の私にミニチュアの面白さを存分に教え込んでくれたのであった。
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by marshM | 2007-04-17 22:56 |
記憶の歌声
e0087225_19163735.jpg しばらく前から気になっている事があった。麻布十番の事務所に顔を出していた頃、そこの社長によく連れて行ってもらった六本木の小さなJAZZクラブが今どうなっているのか。移転のハガキをもらって以来、顔を出すことなく私の住所も変わってしまったので、連絡が途切れてしまったのだ。
 そのクラブはtatsumiというベテラン・ボーカリストのママを中心に、ベース・ドラム・ピアノの演奏が日に3回。時には若い女性ボーカルが交代で参加する。tatsumiさんはけっこうなお歳らしいのだが、ハスキーな声とボーイッシュなスタイルで力強い歌声を聞かせてくれる。客は周辺のIT関連企業の社長や何処かで繋がりのある面々なのだが、姉御肌のtatsumiさんに駆け出しクリエーターの私も結構かわいがってもらった。
 JAZZクラブといっても結構高い金額を払わされる店で、事務所に繋がりが無くなってしまうとついつい足が遠のいてしまった。用事があって麻布十番を訪れた折りにtatsumiさんにばったり出くわした事があったが、しっかり私の顔を覚えていてくれた事が嬉しかった。
 そして店舗移転のハガキが来たのは2003年の春。昨日ようやくそのハガキを見つけ出し、インターネットで検索をかけてみたのだが、電話番号と住所はどこをどう探しても違う店が出る。店の名前セカンドハウスで検索しても駄目。tatsumiさんの名前で検索してやっと今月横浜でのライブがヒットした。推測であるがどうやら店をたたんだのではないだろうか。
 当時参加していたピアニストに柴田敬一という若手がいた。缶詰になった事務所に下のBARから流れてくる彼のソロ演奏は、素人にもわかるほど正確で格好良かった。今では中島美嘉のレコーディングや米国大物JAZZアーティストとの実績がある彼がまだ横浜でのライブに参加しているようなのが嬉しい。
 縁があれば、また何処かであのハスキーな歌声を聞く事が出来るだろうか。
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by marshM | 2007-03-25 19:51 |
シュプール
e0087225_18172346.jpg 太陽のエネルギーが肌にやんわり感じられる暖かな晴れ空、外で陽に当たりながらアイディア出し。太陽光線の下で長い時間真っ白なスケッチブックを見ていると、用事を思い立って部屋に入った時に真っ暗なのに驚く。長い時間瞳孔が収縮していたので元に戻るのが遅いのだ。
 2月の中頃といえば受験シーズン。美大の受験生には学校によって石膏や静物の鉛筆デッサンという試験科目がある。普段予備校で様々なモチーフを描き続けて万全な体制で臨むのだが、そんな受験生にもただ一つの大敵がある。それは窓から降り注ぐ直射日光。
 科目によって午前か午後だけのものならまだ良いが、石膏デッサンなどは6時間かけて仕上げるので、窓の外を横切り刻々と影の形を変えていく太陽の光はなんとも面倒な代物なのだ。特に描いている紙面だけに背後から照りつける光は、鉛筆の淡い調子を飛ばして見せ暗いモチーフに向ける目をくらましてしまう。何度この厄介者に辛酸をなめさせられた事か。いや、それ程多いわけではないが。
 白い紙に目を細めるとスキー場のゲレンデの白さを思い出す。晴れた日には色付きのゴーグルをかけて凹凸をくっきり浮き上がらせるのだが、絵を描くのには無用の長物である。黙々と黒く細いシュプールを描き出す。
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by marshM | 2007-02-16 18:35 |
e0087225_048234.jpg 旅行最終日、これから朝ご飯をすませて空港へと言う時に、今回バルセロナでの部屋を提供してくれた夫妻の奥方が仕事に出かけるという。「鍵は?返さなくて良いの?閉めたらどうする?」との問いに、「まだ彼が寝ているし閉めなくても問題ないわ」と。
 実はスペインでは家の扉の外側にノブが付いていないケースを多く見かけた。鍵がなければ例え施錠してなくても外からはどうする事もできないのである、と言う事をそこで思い出した。
 世話になった家で渡された鍵は、中世からある様ないわゆる西洋の鍵が2つ、玄関用と建物の入り口用、それに扉のメインである一般的なシリンダー錠の鍵ひとつ。これがどれも2回ほど大きく回さないと開かない。少し古びているのか時々途中で引っかかり、どっちに回すと開くのかわからなくなる。開けば反対側にもう1/4ひねりすると扉が開く仕組み。マラガとパルマのホテルでは電子錠だったが、他はだいたいそんなものであった。
 言うなれば家庭でもオートロックなわけだが、ちょっとそこまで井戸端会議になんて時、困らないのだろうか。聞いてみれば良かったか?、詳しく聞き出すのはカミさんの役目なのだが。
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by marshM | 2006-10-26 01:06 |