カテゴリ:生( 237 )
地下鉄の出口
e0087225_2395698.jpg地下鉄を降りて地上に出ると気分が前向きになるのは、上を向いて階段を上るからだ。

薄暗い階段の先を見上げると、そこには明るい外の光。教会の窓や天井が高いのと理屈は一緒なのだ。

だから地下鉄の駅を降りたら前を向いて歩く。前を歩く人の靴や階段に視線を落とさず、しっかり前を、出口を向いて歩く。
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by marshM | 2011-11-23 23:59 |
うららかな
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 休みの日、橋の上から川を見下ろすと、鴨の集団がスイスイと川面をすべり、岸辺で日向ぼっこをしている。それを見下ろす人間ども。近所から週末になると集まってくる好好爺達は、鴨にえさをやりつつタバコを吸い酒を飲んで世間話でもしているのだろう。
 地下鉄の中はイベント帰りらしき中高生が大勢乗り込んできて笑顔の花を咲かせる。地上に出れば剣道の大会があったのか老若男女の剣士たち。日曜日の昼下がり、どこにでもある休みの一日。
 そんな日曜日に旅立った友人がいる。最後に見た時は命を剥き出しにしたような姿だった。乗り込んだ船の行き先が、安らかな土地であらんことを祈る。
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by marshM | 2011-11-13 23:59 |
守ったもの
e0087225_23453035.jpg 先日歯医者で作ってもらったマウスピース、予想以上に具合がいい。上顎側の歯を丸ごと型をとって造り、透明な薄いプラスチックで膜のようにガードする。ちょっとばかり窮屈な気はするが寝てしまえば気にならない。
 本来は、寝ている間に強く噛み締めることによって、金属で被せた歯に通常の歯が負けてしまうのを防ぐのが目的なのだが、副次的に歯軋りにも効果がある。ツルツルしたプラスチックが衝撃を吸収するから歯軋りのあのギリギリ言う音が出ないのだ。おまけにどうやら鼾もおさまっているらしい。どんな因果関係があるのかはわからないが、一石二鳥、瓢箪から独楽だ。
 鼾と歯軋りはずいぶん昔から悩まされてきた。いや、周りの人が悩まされてきたらしい、私は良く知らないが。一時期は専門医に相談しようと考えていたくらいだが、マウスピース一つで症状が軽くなったのは儲けものだった。いや、正確には本人にあまり儲けたという意識は無いのだが。
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by marshM | 2011-11-07 23:59 |
安眠のために
e0087225_085181.jpg 歯医者通いが今日で終わった。被せ物が取れて通い始めたのだが、他にも悪いところが見つかって少しばかり長くかかった。
 ところで歯医者も時代は予防とメンテナンスである。昭和の時代のように虫歯だらけの時代ではない。歯科医もより健康的な歯を保つための方法が売りになるのだ。もちろん、年老いても自分の歯で食べ物が噛めるのならそれに越した事はない。歯垢除去万歳である。
 診察の結果、私の歯は就寝時の歯軋りでだいぶ磨り減っているということがわかった。老後の健康な歯のために特注のマウスピースを作り、寝るときはそれを使うことになった。非常に興味深いのだが、はたして慣れるのが先か飽きるのが先か、いまひとつ不安材料が山済みなのだが、とりあえずは様子を見ることにしよう。
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by marshM | 2011-11-05 23:59 |
都会の生活
e0087225_3215712.jpg 今住んでいる部屋は北西を向いている。部屋を選ぶ基準といえば日当たり良好と相場は決まっているのだが、あえて日の当たらない部屋を選んだのにはわけがある。そのわけはまた別の話として、日当たりの悪い部屋に住んで実際不便だと思うことは実は二つしかない。洗濯物の乾き具合と観葉植物の成長だ。
 洗濯物は風さえ吹けばよいとして、観葉植物にとっては死活問題だ。とは言え、日がさんさんと当たればそれで良いというわけでもない。中には強い日差しを嫌う植物もあるのだ。それでも風の流れの少ない密閉式の部屋では多肉植物はだめになってしまった。
 そんな過酷な条件でも窓辺に置いたりこまめにベランダに出してやることで八割は生きながらえている。案外虐げられてそれでも健気に生長している植物を見ていると余計に愛着もわき、手入れも頻繁になるものなのだ。
 都会の住宅事情は複雑で、日当たりが悪かろうが騒音がひどかろうが売れる物件はすぐに借り手がつく。観葉植物も人間も馴染んでしまえば強く生きていくのだ。生きるとは、そういうものなのだ。
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by marshM | 2011-10-29 23:59 |
かかりつけ
e0087225_0282713.jpg 奥歯の詰め物が取れたので、子供のころからかかりつけの歯医者まで、片道1時間かけて行ってきた。どちらかと言えば私よりカミさんのほうがその歯科医院のことをお気に入りなのだけれど、何しろ上手いと言うのだから付き合わないわけにはいかない。
 片道1時間ということは往復では2時間越え、診察時間を入れれば3時間以上かかる。歯医者に行って帰ってきただけで一日が終わりそうな勢いだ。
 今日は2回目の診療、取れた詰め物の代わりに新しいふたをしてもらった。昨日まで片方の歯だけを使うように気にして物を噛んでいたのが、もう両方の歯で噛んでもかまわないのだ。片側だけで食べる料理のなんと味気なかったことか。
 大事な歯をいつまでも使い続けることができるようにと、歯間ブラシを持つ手にも力が入るのだが、元はと言えばその歯間ブラシが詰め物をはがしてしまったのだから気をつけなければならない。
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by marshM | 2011-10-15 23:59 |
再会
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 仕事の都合で秋葉原を徘徊する事が多い。電気とオタクの街秋葉原、騒々しいばかりかというとそうでもない。裏道を入ってみると小さな公園や学校が点在し、お昼休みのサラリーマンがベンチで休んでいたりする。
 少し距離は離れるが、上野に不忍池があるせいか、夏は小さな通りをオニヤンマが走りぬけ、秋にはアキアカネがふらりとやってくる。
 休耕田の上空を周回するアキアカネの群れこそ見られないが、こんなところにも季節は息づいているのだ。
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by marshM | 2011-10-13 22:35 |
ヤスミンの成長
e0087225_0151530.jpg 冬に半分枯れかけたアラビアジャスミンの鉢、春になって新芽が伸び梅雨時に花も咲いて一安心と思っていたら、梅雨が明けてからも花を咲かせた。夏の間にもう何度か花を付けるのだろうか。同じジャスミンでも一度きりで花を終えてしまう種類もあるのだが、この種はどうなのだろう。
 しかし心配なのはそんな事ではない。花は付けるのだが新しい枝があまり伸びてこない。葉の数が春に伸びてからそれほど増えていないのだ。冬に枯れかけたせいなのか、肥料不足なのか、一度詳しく調べてみなくてはなるまい。
 それにしても何かと手のかかる木だ。手のかかる木は地植にしてやると今までの経験でびっくりするくらい元気に育つのだが、冬の低温が苦手ではそうはいかない。つくづく手のかかる木である。



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by marshM | 2010-07-30 23:59 |
今ここにある夏
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 毎日暑い日が続いている。雨が降れば蒸し暑く、雲が切れれば焼ける様に暑い。調理場の素材たる肉たちの心境はこんな物だろうかと嘆きたくなるほどに。
 朝から動き回らずともシャツに汗が染み、昼には着替えなくてはいても立ってもいられない心境にほとほとうんざりするが、良く晴れた昼下がりに真っ青な空を見上げると、どこかに喜んでいる自分がいるのがわかる。夏こそ、自分が生きている事を実感する、いや、痛感する事が出来る季節なのだ。
 ここのところ会社をしっかり立ち上げるために忙しい日々が続いていてどこにも出かける事が出来ないが、夏は今ここにあるのだ。遠い南の島に行かずとも、地球の反対側に飛ばずとも今ここが夏なのだ。それだけで流れる汗が甘露に思えるのは、全うに生きている証拠だろうか。



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by marshM | 2010-07-16 23:59 |
帰ってきたヤスミン
e0087225_056397.jpg 去年の初冬、寒さに葉を一枚一枚落とし始めたアラビアジャスミン、冬の間は新聞紙とビニールを巻いて家の中で過ごした。九割の葉が落ち、緑の枝が少しずつ枯れ枝色になっていくのを見て、これはもうダメなんじゃないか、上手く保っても来年は花をつけないかもしれないねと話していた。
 そして一日の最低気温が5度を割らなくなり、やっと日光の恩恵を受けられるようになったジャスミンは、日に日に回復し新芽を付け葉を増やし始めた。気の早い事に新しい枝の先には薄白い花芽まで付いている。毎日その生長具合を見ては胸をなで下ろしている。
 以前カミさんに指摘された事だが、私は枯れそうでも何とか生き延びたり、ダメでも元気な時に落とした種子が芽を出したりと言った事に妙に愛着を感じるようだ。大事に思ってと言うより、放って置いて枯らしたのにしぶとく生きていた事が、「そうかそうか、帰ってきたか」と愛着を引き出すのかもしれない。
 なにしろ、またあの花の香りを楽しめるのは嬉しい事だ。



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by marshM | 2010-05-28 23:59 |