カテゴリ:惑( 188 )
夏祭りが終わって
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 公募展への出展での東京遠征や仕事に忙殺されている間に、ブログがすっかりおろそかになってしまった。書かない事を続けているとそれが日常になり、書く事が面倒な事になってしまう。これは由々しき事だ。
 公募展の展示期間、ほぼ毎日ギャラリーに顔を出し、たくさんの出展者の方々と話す機会を得た。そして、さすがに90点以上ある作品は毎日眺めてもどこかに発見があった。話す事でも見る事でも非常に強い刺激を受けた毎日。早く自分の制作環境に戻って何かを作りたい気持ちが日毎に増していった。
 二週間と言う時間は非日常を日常に変えてしまう。描かないのが日常になりかけて、やっとの事でスケッチブックにもそもそと落書きをし始めた。考えているだけではダメなのだ。
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by marshM | 2012-08-19 18:36 |
陸の風読み
e0087225_0115753.jpg 東京の街は人が歩く速度がどの街よりも速いと聞いた事がある。関西でもっとも大きな都市大阪の街を歩いてみて、なるほどやはり東京の人たちは歩くのが早かったと思う。いや、言い換えれば私の歩く速度が周りに全く合っていないのだ。
 私鉄・地下鉄・JRが乗り入れる巨大乗換駅の連絡通路を朝の通勤通学時間帯に目的の路線に向かって歩くのはかなりの技術がいる。特に遅刻ギリギリに家を出るのが普通となっている場合、ヨットマンの風読みのごとく人の流れを読み渡っていく術が生死を分かつのだ。
 関西のエスカレーターは東京と違って右によって左をあける。しかし左側をせかせかと先を急ぐサラリーマンはさほど多くない。郷に入っては郷に従え。しばらく風読みの技術は封印、と言う事になりそうだ。
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by marshM | 2012-06-24 23:59 |
立ち位置
e0087225_0404451.jpg 寒の戻りと言っても少しずつ最低気温が上がってきて、冬の間寒さに鈍感になっていたのか、花粉症を押して鼻が利くようになってくる。通り過ぎる人の香水の香り、裏路地から漏れる夕餉の匂い、下水溝から立ち上る腐臭。
 帰り道、様々な匂いを無意識野に押しやって歩くと、ふと記憶に引っかかる強い香りに呼び止められた。文字通り足を止めて、それどころか数歩戻って辺りを見回すと、ビルの片隅にある小さな生垣に沈丁花の花が咲いていた。
 ひっそりと甘い香りを振りまく小さな沈丁花の花は、様々な春の記憶を一時に蘇えらせる。郷愁とはちょっと違う、強い想いが心に広がった。
 コンクリートに囲まれた沈丁花は、いったい何を想うのだろうか。
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by marshM | 2012-03-22 23:59 |
溜め込んだもの
e0087225_1382316.jpg 感じることができないと良いものは作れない。そう言ってたくさんの引き出しを積み重ねていくが、引き出しは引き出さなければ切り株と同じなのだ。
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by marshM | 2012-02-19 23:59 |
似て非なる
e0087225_0575897.jpg 月、星、雲、波。コンクリートに当たり吹き降ろす風と梢を揺らす風とは、同じでいて全然別物だ。ガラスとアスファルトが反射する太陽の光と緑の葉や乾いた土にこもる光も同じようで全く違う。宇宙の営みがそこにあると言うことと、それを感じると言うことは、別のことなのだ。
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by marshM | 2012-01-17 23:59 |
ナントカじゃなかった証明
e0087225_0274595.jpg 風邪をひいたカミさんに「大変だねぇ」「かわいそうだねぇ」と言ってちょろちょろ看病の真似事をしているうちに、今度は私が風邪にかかったようだ。鼻水が出て体がだるい。熱が出ないから花粉症の症状にも似ているが、まさか1月からスギ花粉に反応するほど敏感な鼻でもないだろう。
 痰が絡んで時折ゴホゴホ言う程度で熱も出ないとなると、なんだか風邪ひき病人としては分が悪い。食欲が旺盛だから体力が落ちてるようにも見られない。本当に同じウイルスに感染したのだとしたら、なんだか随分弱くなってしまったのではないかとウイルスの健康状態を心配してしまう。
 それもこの後悪化しなければの話なのだが。
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by marshM | 2012-01-12 23:59 |
ナントカは風邪をひかない
e0087225_011834.jpg うちのカミさん、ついに正月休みが終わっても風邪が治らなかった。私が一緒にいてもたいした看病もできないのだが、それでも家に一人でふせった病人を置いてくると思うと、仕事をしていても気もそぞろになるものだ。
 ところで、あまりの症状のひどさに私に風邪がうつらないかと心配されてはたと考え込んでしまった。最後に熱を出して寝込んだのはいつのことだったか。ちょっとすぐには思い出せないあたり、われながら可笑しく思えてくる。
 私の場合体調が悪くなってもほとんど食欲が落ちない。食べて眠れば大方の症状はよくなってしまう。それがいいのか悪いのか、程々の病で「痩せたね」と言われることをついつい夢見てしまうのだ。
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by marshM | 2012-01-05 23:59 |
恒星間宙行士の憂鬱
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 近頃のマンションタイプの建物は壁は厚く窓は密閉式で、窓さえ閉めておけば騒音も少なく隙間風が入ってくる心配も無い。その代わり、風が吹こうがゲリラ豪雨が降ろうが気がつかない。窓を開けて、ベランダに出て初めて何かしら痕跡があって気がつくことが多い。
 建物の構造的な事だけが原因でもないだろう。階数が上で地面から遠い、風が抜ける電信柱や樹木が離れた所にある。前の家では風呂に浸かれば通気口や換気窓から竹林を渡る風の音が聞こえてきたが、全く窓の無いユニットバスに浸かっていると微かに機械的なノイズが聞こえてくるばかり。まるで古いSF映画の恒星を巡る船、星を渡る宇宙飛行士の孤独を連想させる。
 休みの日に早起きをしても外の様子が今までより伝わってこないから、一日時を過ごした実感の無いままあっという間に暗くなる。なんだか損をしているようだが、これにも利点はある。真冬でも外界と隔絶されてるから夏を連想しやすいのだ。などと建設的な思考をどこかで鼻で笑っている自分がいた。
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by marshM | 2011-12-14 23:59 |
スランプのあり方
e0087225_2144596.jpg 調子が悪い時はとことんまで調子が悪い。何が悪いのかわからないから、毒素を出し切ってしまうように気に入らない絵をいくつか描かなければ立ち直れない。それでも以前はいいアイディアが浮かぶまで寝て待つようなやり方だったのを、毒素を抜いて復活するようになっただけ成長したといっていいだろう。
 ゴニョゴニョと気に入らない絵を描いてから年賀状向けのカットを2点。満足のいく形になって色もつけ終ったら、新しく面白いアイディアがふと浮かんできた。世の中何事も近道は無いということなのだろう。
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by marshM | 2011-12-03 21:18 |
ネタの熟成
e0087225_055582.jpg 朝、地下鉄の駅を出て事務所までの間、色々な事を考える。朝起きてからしばらく経ってちょうど頭が回り始めるからだろうか、いいアイディアがポロポロと浮かんでくる。
 その時はいいアイディアだと思うのだが、時間が経つと忘れてしまったり、よく考えてみれば穴がたくさんあったり。思いついたそれが必ずしも最後まで残るとは限らない。
 今日も確かに面白いネタを思いついていたのだが、思い返してみるとなんだかぜんぜん面白くない。もうちょっと発酵して味が出るまで寝かせておくことにしよう。
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by marshM | 2011-12-02 00:24 |