猫の目
e0087225_045334.jpg 朝、雨戸を開けるとご近所猫のガコちゃんが「おはよう」とばかりにかすり声を上げる。彼女は成猫なのにどこか未成熟な雰囲気を漂わせる愛らしい存在で、円らな瞳を見ていると何かあげずには済まされなくなる。いったいどこがほかの猫と違うのかと問われれば答えに窮するのだが、強いて言えば小さな頭と猫らしからぬ目だろうか。
 すべからく猫は猫目であるのは童謡に歌われる通りのことである。一度うちの怪獣で試してみた。つりあがった目尻を強引に下げてみると、清涼飲料水を飲む前のモコミチの様な情けない顔になる。猫は目尻がつり上がった猫目でこそ猫の顔なのだ。
 しかしながら、毎朝「ガァガァ」と擦り寄ってくるガコちゃんは、目元があまりに円らで猫なんだかぬいぐるみなんだかよくわからない印象がある。ちょっと発育不良に生まれた薄幸の美人にたとえても差しさわりがないような雰囲気だ。「仕方がないなぁ」とこちらが目尻を下げて撫でてやると、「変なところ触らないで頂戴」とばかりにガップリと噛み付かれた。我を忘れてセクハラで訴えられた大学教授あたり、そう変わらない心境なのじゃないかとなんだか複雑な気分の朝だった。


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by marshM | 2009-01-03 23:59 |
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