時代の堆積
e0087225_05446.jpg お腹いっぱい南インド料理を食べた後、腹ごなしに晴海通りを有楽町に向かって歩く。銀座の夜は東京湾から潮の香りたっぷりの熱気が流れ込み、のんびり歩くだけでも汗が噴き出る。
 少し前に広瀬正『マイナス・ゼロ』復刊版を読んでいたので、外壁工事のためにネットを張った和光ビルの時計台が、物語の途中に出てくるまだ建設途中だった戦後すぐの風景に重なる。真夏の夜は時の流れが澱み、あちこちに昭和の遺物がスポットライトを当てたように顔を見せる。
 個人的に『マイナス・ゼロ』はあまり好きな展開ではないのだが、時間と場所が重なると面白い効果を生むものだと言うことがわかっただけでも儲けものだという気がする。断層から顔を出す化石の様な地下道の煉瓦を見つけると、何か言いようのないノスタルジーを感じるのだ。


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by marshM | 2008-08-09 23:59 |
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