リセット
リセット (新潮文庫)
北村 薫 / / 新潮社
スコア選択: ★★★★★


 「スキップ」「ターン」に続き、「リセット」で北村薫<時と人>シリーズの既刊を読了。元々タイムトラベルを扱った書籍一覧からこれと思って「スキップ」を手に取ったのだが、どれもタイムトラベルと言えばそうとれるが、他にも解釈がありそうな事柄を上手く時間に絡めているあたりが、SFとしてはすんなりと読者の心に入りやすいのだろう。
 それにしても、緻密なまでの心の機微や時代風俗の描写力には感服することしきり、最初の一冊を読み終えるなり次々と手に取ってしまった。版画家とイラストレーターとのやりとりをメインに持ってきた「ターン」は、職業柄感情移入がしやすかったし、最後のリセットは時代が戦前から始まるのに、いつか見た獅子座流星群の2回前の大出現に触れるあたり(ほぼ冒頭)からグッと引き込まれた。どれか一つ選べと言われたら、最後の「リセット」を選ぶだろうか、どれも思い入れがあって選びづらい所だ。
 それにしても、何と人間の心の動きをしっかりと、そして優しく文章にすることか。ここまで来るとこの著者の他の作品にも俄然興味が湧いてくる。月末、しばらく暇も金もないというのに、罪な事だ。
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by marshM | 2008-06-22 23:59 |
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