さて、男も歳を取ると本屋で怪しい本を買うのにも躊躇がなくなってくる。男のおばさん化とまでは行かないが、長い事欲に対して忠実な人生を続けていれば大概の男はそう言った感覚を持つだろう。電車で怪しい週刊誌やスポーツ紙の娯楽面を堂々と広げている輩を見れば良い例だ。
とは言え髭面のモッソリした男が昼日中それも平日に、本屋のレジに少女漫画チックな表紙のライトノベルズを何冊か重ねて出すとなると、少しばかり人目を気にしなくもないわけではない。「カバーをおかけしますか?」と問うてくる女の子がどんな風にこちらを見ているのか、ちょっと気になるのは当然という物だろう。 そんな時に有効な免罪符的な台詞を思いついた。会計の最後に「領収書をお願いします」と一声かけるのだ。いや、私はいつもしている事なのだが、後から考えてみると領収書を必要とする買い物が相手に「資料」とか「経費」とか、あわよくば「お使い」と誤認を与える可能性も少なくない。実際経費に使うのでなければ宛名欄に架空のそれっぽい会社名を入れてもらうのも一つの手だ。 かつて深夜のバイトで買い物に来た客が申し出た領収書の宛名欄は某男性アイドル事務所だったが、買い物の本人を見ても「ふーん」と眉にツバをつけたくなる様な雰囲気で、その3秒後には顔を思い出す事も出来なかった。要はいくらドキドキしながらレジに列ぼうが、本人が想像するほど毎日たくさん来る客に興味がないと言うのが本当のところなのだ、とそんな結論を導き出す辺りがオヤジのオヤジたる所以であるのだろうか。 ↑ポチッとよろしく。
by marshM
| 2008-02-21 23:59
| 楽
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