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ドイツ人
ドイツ人_e0087225_020147.jpg スペインのマヨルカ島でPORT DE SOLLERからPALMAまで小さな列車を乗り継いだ時に一緒になったドイツ人観光客達、我先にと他人を押しのけて席を取る姿にあっけにとられて以来、どうもドイツ人には日本のおばちゃん達に対するのと同じくらいの偏見がある。近頃買うのも見るのもドイツ製だと思うと、あぁあの人達が作った物かと敬遠してしまうのだ。
 先日動物病院によった時に、ドイツ人の男の子二人とそのお母さんが飼い犬を連れて会計を待っている所に出くわした。男の子は二人とも小学校の低学年くらい、何を見ても面白い年頃である。なんとも味のある風情の老成した飼い犬が口から舌を垂らしていると、横からちょいとつまんでみたり。私の抱えているキャリングケースを覗き込んで「お母さん、猫だよ!」と目を光らせている。
 男の子が発した言葉はもちろんドイツ語。「KATZ、SCHWARZE KATZ」。黒猫のラベルで有名なドイツワインの銘柄ではないか。いや、自分も知っている単語をしゃべられると妙に親しみが湧く。おまけに会計を済ましたお母さんが私に「どうもありがとう」と日本語で声をかけて促すと、子供達も「ありがとう」と声を揃える。これにはやられた。ドイツ人にもまっとうな親子はいるではないか。
 偏見が霧散したわけではないが、この先何かきっかけがあればドイツという国も好きになるかも知れない、とそこはかとない予感が芽生えるのだった。


↑イッヒ プッチ ダンケシェーン。
by marshM | 2007-09-17 23:59 |
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