シュプール
e0087225_18172346.jpg 太陽のエネルギーが肌にやんわり感じられる暖かな晴れ空、外で陽に当たりながらアイディア出し。太陽光線の下で長い時間真っ白なスケッチブックを見ていると、用事を思い立って部屋に入った時に真っ暗なのに驚く。長い時間瞳孔が収縮していたので元に戻るのが遅いのだ。
 2月の中頃といえば受験シーズン。美大の受験生には学校によって石膏や静物の鉛筆デッサンという試験科目がある。普段予備校で様々なモチーフを描き続けて万全な体制で臨むのだが、そんな受験生にもただ一つの大敵がある。それは窓から降り注ぐ直射日光。
 科目によって午前か午後だけのものならまだ良いが、石膏デッサンなどは6時間かけて仕上げるので、窓の外を横切り刻々と影の形を変えていく太陽の光はなんとも面倒な代物なのだ。特に描いている紙面だけに背後から照りつける光は、鉛筆の淡い調子を飛ばして見せ暗いモチーフに向ける目をくらましてしまう。何度この厄介者に辛酸をなめさせられた事か。いや、それ程多いわけではないが。
 白い紙に目を細めるとスキー場のゲレンデの白さを思い出す。晴れた日には色付きのゴーグルをかけて凹凸をくっきり浮き上がらせるのだが、絵を描くのには無用の長物である。黙々と黒く細いシュプールを描き出す。
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by marshM | 2007-02-16 18:35 |
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