ピカソ美術館(バルセロナ)
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 バルセロナで最初に行ったのはゴシック地区(旧市街)にあるピカソ美術館。それ程ピカソに興味を持っているわけでもなかったので計画時にはどうしようか迷っていたのだが、旧市街の歴史のある建物に囲まれそれ自体も雰囲気のある建造物におさまった佇まいを見て鑑賞意欲を刺激されてしまった。
 展示されているのは青年時代と晩年の作品がほとんど。常設展と特別展、合わせて8ユーロちょっと。入り口のちょっとした列に並んで後ろを振り返るとすぐに長蛇の列ができていた。




 ピカソと言えばあのどっちを向いているのかわからない独特な肖像画を連想するのだが、ここに展示されているのは普通のデッサンであったり風景画であったりシニカルなスケッチであったりする。これが案外ツボにはまって大変面白かった。
 常日頃から思っている事で今年のブログでの抱負として話題にした「ドクをまき散らす」絵を描きたいと言う気持ちには、宇野亜喜良氏の初期作品やそれに類似した耽美でコケティッシュな作品を経て昇華する軌跡が必要との思いがあった。簡単に言えばドクが出るほど自分を出して、それを捨て去った後に自分を残すという作業。
 ところが、宇野亜喜良氏にしろ誰にしろ、ピカソの変遷を見ていくとずっと前に同じ様な作風でちょっと淫猥な絵を描いていたりする。これはどうだ、みんな大御所に影響されて日本に流れを持ってきただけではないのかといったんは熱くなり、しばらくしてがっくり肩を落としてしまった。何と自分の見ていた世界が狭かった事か。
 帰ってきて旧友にそのことを話すと、「自分が追い求めていた事が間違っていなかったんだからそれはそれで良い事なのでは」との意見。それを聞いて何か目から鱗が落ちてしまった。
 耽美で淫猥な絵を描こうなどとは思っていないのだが、少し広い世界を見て初心忘るべからずとの思いを新たにした事は、結局ところ自分にとってプラスとなった良い機会だったかもしれない。
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by marshM | 2006-10-24 23:59 |
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