窓の外
e0087225_1254510.jpg 宵っ張りの生活が続くと、早く寝られる日であってもなかなか寝付けない。寝室の小さなパイロットランプが壁を緑色に照らしているのが気になったり、窓の外が妙に明るいのが気になったり。
 長屋の二階の窓から外を見下ろすと、花壇の端にたてられた常夜灯がテラテラと輝くクワズイモの葉を浮き上がらせ、小さな蛾を引き寄せて近くの木の枝を揺らしている。オレンジ色の光の輪が作る小さな空間。そこだけ夏の時間が止まって永遠を形作るのではないかと思わせるほど、完成された異質な世界。
 思えば窓から遠くの電気屋の看板を見てロケットの光跡だと信じて疑わなかった頃、いつまでも眺めていると「早く寝ろ」とたしなめられたものだった。大人になった今は夜が明けるまで外を見ていようと誰にも文句を言われる事はない。心ゆくまで眺める事が出来るのだ、などと考えながら筆を走らせ一段落すると眠気が出てきた。先に床について暑さに眠れずにいたカミさんをあっという間に追い越して夢の中へと突き進んでいくのであった。
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by marshM | 2006-08-22 12:22 |
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