コミュニケーション
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 コミュニケーションというものはつくづく難しい。自分という存在が自分の中だけにあるのではなくて、相手の中にも確固とした自分がいて帰ってくる。その自分の中の自分と自分の外にある自分との齟齬が葛藤を生み、物事を思わぬ方向に導く。
 時々そんなことが面倒くさくなって殻の中に閉じこもってしまいたくなることもある。目の前に欲望の対象も無く寂れた寒村で過ごすことは、それはそれで幸せなことなのではないかと想像もする。いっそ見ず知らずの異国で新しい人生を始めたら、何か自分の中と外に築き上げたものをまったく新しいものに作り変えられるのではないだろうか。
 そして、新しい自分はまたあちこちに思いもかけない自分の姿を見つけるのだ。それが逃れられない人間の性なら、せめて自分を絵に表象することで外に伝えていくことが自分にできる一番確実なコミュニケーションなのかもしれない。
 なんてつらつらと竜舌蘭蒸留液の海にたゆたう冬の宵。
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by marshM | 2011-11-22 23:59 |
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