夏の旨味
e0087225_083423.jpg ラーメン屋に入って思いのほかそこの味が気に入ると、途中から食べるペースが極端に落ちる。麺がのびてしまうなんて事は頭になく、いやそののび加減が変化していくところさえも楽しんで、その楽しみが出来うる限り長く続く事を祈る様に箸の動きがゆっくりになるのだ。
 四季の中で私は夏が一番好きだ。かといって冬や秋や春が好きではないとは思わない。凛とした冬の朝の空気や、もやに煙る秋の夕日や、うららかに花が咲き始める春の昼の日差しは大好きだ。ただ一点、秋から春にかけては「早く夏が来ればいいのに」と思うのに、夏の間は「冬の涼しさが懐かしい」と思わないという事をのぞいては。
 梅雨が終わるととたんにどこかで心がそわそわする。それはあのラーメンののびていく麺さえも楽しんでしまう部分が、夏の旨味を盛んに手探りしているのではないか、と思うのだ。



↑ポチッとよろしく。
[PR]
by marshM | 2010-07-20 23:59 |
<< 日本の夏 夏の別れ >>