その月を見たか
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 雲が切れた夕方、藍色の空にぽっかりと丸い月が雲の紗の間からにじみ出すように現れた。窓から顔を出してその景色を見たのは一瞬の事なのだが、その光景がその後何時間も頭から離れない。月のない晩が長く続いた後なので、久しぶりに見るその景色がどこか遠くへ気持ちを持って行ってしまったようだ。
 アランブラ宮殿の上に時を超えて浮かぶ月、ユーラシアのどこか不毛の大地の上を飛ぶ飛行機から見た朧な月。月は地球上のどこから見ても同じ月だが、1日はおろか1時間たりとも同じ表情を見せる事はない。西に沈む地平線の向こうで誰があの月を見上げているのだろうか。



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by marshM | 2010-03-29 23:59 |
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