春の色
e0087225_1362359.jpg 真冬の1月にしては例年になく暖かな日々が続いていたそんなある日。数日前からある場所をスクーターで通り過ぎると強烈な花の香りが一瞬鼻に飛び込んでくる事に気が付いていた。夜、民家の間を散歩していると風呂場の裏からシャンプーの匂いが漂い漏れてくるような、そんな華やかな香りだった。しかしそれは昼の事、一度なら通り過ぎてしまうところだが数度重なるとその匂いの元を探してみたくなってしまう。
 スクーターをUターンさせると匂いがした辺りでブレーキをかけた。見上げると生け垣の向こうに若葉色をした梅に似た花が枝一杯に開き、これでもかと甘い香りをまき散らしていた。何もかもモノトーンで塗りつぶされた風景に、いきなり現れた強い色彩。それはまさしく梅園のただ中に立ちつくしたあの日のむせるほど甘い春の香りだった。



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by marshM | 2010-01-27 23:59 |
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