白との対峙
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 関東地方に乾燥した冷たい北風が吹き付けている日は、平野の北に壁のようにそそり立つ山々の向こうで雪が降り続いているという事に他ならない。記憶に蘇るのはまっすぐに続くハイウェイの向こうに白く連なるのこぎりのように鋭角な山脈。分け入ったトンネルのオレンジの照明を数えるほどに高まる緊張。厚い岩盤の庇護から抜けた先は積雪かアイスバーンか、対向する車線が隔離されたトンネルではその向こうをうかがい知る情報が全くないのだ。
 ブレーキ、エンジンブレーキ、ソフトタッチのステアリング。高性能なマシンの挙動を手と足の感覚に同化した一瞬は既に遠い時の彼方。シンプルな構造のオンボロマシンは追い越し車線でごぼう抜きする事こそ出来ないが、かつて走った道の風をのんびりと脳裏に蘇らせて走る余裕がある。
 寒気団が南下して日本海側は大雪になるらしい。あのトンネルの向こうは変わらぬ白い世界だろうか。



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by marshM | 2010-01-04 23:59 |
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