とっておきの味
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 数年前、私が柿の葉寿司が大好きだと聞き及んだカミさんの友人が、奈良の名だたる店をハシゴして食べ比べに連れて行ってくれた事があった。柿の葉寿司とは、鯖や鮭をネタとし柿の葉で一口大に包んだ押し寿司である。柿の葉の香りがほんのりとネタや寿司飯に移って非常に美味しい。食べようと思えば新横浜の駅弁売り場でも手にはいるのだが、本場で食べ比べてみるとそこらの駅弁とは全く違った味わいに驚く事になるのだ。
 以前案内されて一番気に入った店、吉野山の中千本の手前あたり、金峯山寺(蔵王堂)前にある『やっこ』に、吉野まで行ったからには足を伸ばさないわけにはいかない。山の斜面に張り付く様に作られた参道、居並ぶ土産物屋や食堂に並んで喫茶店の様な佇まいの小さな店。土産として買う他に眺めの良いテーブル席でうどんやそばと一緒に自慢の柿の葉寿司を食べる事が出来る。
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 参道には他にも通年開いている柿の葉寿司の店が2・3軒あるのだという。今回思い立って他の店と食べ比べてみる事にした。入った店は『やっこ』から暖簾分けした店だと言うが、やはり微妙に味が違う。『やっこ』がネタを酢でしめてから熟成させるのに対し、その店は良い素材を使ってその旨さを引き出している様に思えた。どちらも美味しく甲乙つけるとしたら十人が十人とも違う理由からどちらを選んでもおかしくないと思えるのだが、それでも私は『やっこ』の鯖の柿の葉寿司が一番だと思った。
 奈良の盆地のさらに奥の山の上まで行かないと食べられない、とっておきの秘密の味だと思っていたのだが、聞けばどうやら地方発送もしていると言う。手軽に食べられるのは嬉しいのだが、さて、自宅で食べるその味はどう変わるものか、近々試してみなければなるまい。


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by marshM | 2009-10-18 23:59 |
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