AIが夢見たもの
 僕が探偵になりたいと思っていたのは、きっとまだ世の中の色んな真実が見えなかった頃の事だろう。鋭い洞察力と僅かな手掛かりから真実を導き出す、その鮮やかな手際に羨望を覚えていたに違いない。
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 僕の言葉に「探偵なんてつまらない仕事だ」と答えたのはホンモノの探偵だった。浮気調査や素行調査、ホンモノの仕事は地道な作業の積み重ね。関わった人物を一堂に集めて「さて」と話を始める事もない。そんな事を求めて「探偵になりたい」などと言ったつもりはないのだが、人には其処の所が上手く伝わらなかった。
 少しは世の中の明暗や人間の裏表がわかるようになってきた僕が、今度は何になりたいと思ったかと言うと。やはり、探偵になりたいと思った。世界には沢山の欠片が落ちている。一つ一つはゴミのような欠片なのだけれど、そんなジグソーパズルの様な手掛かりを繋ぎ合わせて何かが出来上がるのなら、それもまた真実なのだと「さて」と言う言葉の後に説いてみたいと思うのだ。


↑さて・・・。
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by marshM | 2009-09-23 23:59 |
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